2重賞勝算!!岩田「どちらもチャンス」
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今週から舞台は東京。開幕週は土日に重賞が用意されている。「キーマンの懐へ」では、土曜「東京新聞杯」エイシンデピュティ、日曜「根岸S」ワイルドワンダーに騎乗する岩田康誠騎手(33)を直撃。今年早くも重賞2勝と好調の名手の胸の内に迫った。
――今週は東京新聞杯でエイシンデピュティ、根岸Sではワイルドワンダーの手綱を取る予定です。
岩田 はい。どちらもチャンスがあると思うので楽しみです。
――まずはデピュティから聞かせてください。前走(スポニチ賞京都金杯1着)はスタートから押して先手を取りにいきました。折り合いがつく馬だからできる芸当でした。
そうですね。この馬は折り合いを欠かないのが分かっていたので、ある程度いい位置を取れるように主張していきました。
――道中他の馬が掛かってかわしていくシーンもありましたが、つられたりもせず折り合っていました。
はい。あそこでつられて掛かっていたら勝てなかったと思います。
――最後にアドマイヤオーラが迫ってきましたが。
オーラにも過去に乗ったことがあったので、彼の末脚がどのくらいのものかは分かっていました。それを考えた上でスパートをかけました。さすがに最後はいっぱいになっていたけど、計算通りにいっていたので粘ってくれると思いました。
――前々走の鳴尾記念(2着)ではコーナーを逆手前で走っていました。そういう意味では左回りの方が心配なく乗れる?
確かに鳴尾記念の時はそうでした。でも、普段は右回りとか左回りとか心配する必要はありません。それよりも東京は直線が長くなるので、ここ2走とは仕掛けどころを変えていかなくてはと考えています。
――具体的には追い出しを遅らせるということになる?
そうなると思います。ただ、開幕週だし、自分のペースを守れればしぶとい馬なので後はレースの流れ次第ですね。
――続いて根岸Sのワイルドワンダーについて聞かせてください。前走(JCダート5着)はスタートでひと息でしたが、掛かって一気に先団へ。
スタートが悪くてチグハグなレースになってしまいました。テンションが上がり気味だったのでああいう競馬になってしまったのだと思います。
――それでも直線を向いた時は勝つのでは?と見えました。
あんな形になってしまったのに見せ場をつくりました。しかも5着に粘った。今回は距離が短縮されるので、もっと良い競馬ができると思います。
――3走前(南部杯2着)も乗っていましたが、あの時も直線で間に2頭入っていなければ初G1勝ちとなる競馬でした。
結果的に外へ行ったのが失敗でした。微妙なところではあったけど、内を突いていれば差し切れたかもしれません。いずれにしろそれだけの力がある馬なのは間違いありません。前でも後ろでも、どんな競馬でもできるのも強みです。ただ、唯一心配なのは当日のテンションです。カリカリし過ぎたりしなければチャンスはあると思います。(ターフライター・平松さとし)