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浜田剛史氏 井岡よ、全ての人が納得する勝ち方を!相手の捨て身には注意

[ 2021年12月30日 05:30 ]

WBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ   王者 井岡一翔 《12回戦》 同級6位 福永亮次 ( 2021年12月31日    大田区総合体育館 )

井岡一翔(左)と福永亮次
Photo By スポニチ

 【浜田剛史氏 展望】WBO世界スーパーフライ級王者・井岡一翔は31日、同級6位・福永亮次との4度目の防衛戦に臨む。当初予定されていたIBF王者ジェルウィン・アンカハス(29=フィリピン)との統一戦からの変更は、井岡にどう影響し、試合はどんな展開になるのか。本紙評論家の浜田剛史氏(61=元WBC世界スーパーライト級王者、帝拳代表)が展望した。

 技術、経験、実績…全ての面で井岡が上回っており、勝って当然と思われる試合。急きょ対戦相手が代わった影響が井岡にあるとすれば、気持ちの面だろう。希望していた統一戦ではなくなったことでモチベーションは下がるだろうし、周囲から「勝って当然」とみられるだけでなく、勝ち方まで求められる。やりにくさを感じるのは確かだ。ただ、それを言い訳にしてはいけない。難しく考えずに「アンカハスほど怖さのない、やりやすい相手に代わった」と気持ちを切り替えて臨むことが大事だ。まずは、この時期に試合ができるということを幸せだと思ってほしい。

 アンカハス、福永ともにサウスポーなので、準備や戦い方を大きく変えずに済んだことは好材料。序盤は相手のパンチをブロックしてタイミングをつかんだ段階で、ガードの空いたところを突いていくと予想する。ファンあってのプロボクシング。本人が納得するのはもちろん、ファンも納得する勝ち方を期待したい。

 一方、福永にとっては人生で一度あるかないかの大チャンス。急に決まった試合のため、調整の難しさは否定できないが、対等の立場ではないので仕方ない。捨て身でいけるのは何よりの強みで、結果的に1ポイントでも上回っていればいい。技術戦では井岡の試合になってしまうので、“何か”を仕掛けていく必要はあるだろう。パンチ力のある選手なので前評判を覆す可能性は秘めていると思う。 (元WBC世界スーパーライト級王者)

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2021年12月30日のニュース