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山中と“因縁”ネリ 地元での復帰戦に圧勝 連勝は27試合に

[ 2018年10月7日 15:24 ]

3月のWBC世界バンタム級タイトルマッチで山中からダウンを奪うルイス・ネリ
Photo By スポニチ

 ボクシングの前WBC世界バンタム級王者ルイス・ネリ(23=メキシコ)が復帰戦に圧勝した。地元のメキシコ・ティファナで行われたバンタム級12回戦でジェイソン・カノイ(28=フィリピン)に3回2分44秒TKO勝ち。暫定王座に相当するWBCシルバー・バンタム級王座を獲得し、デビューからの連勝を27試合(21KO)に伸ばした。

 ネリは昨年8月、元王者・山中慎介(帝拳)に4回TKO勝ちしてWBC王座を奪取。試合後、7月の検査で禁止薬物ジルパテロールに陽性反応を示していたことが判明したが、処分されないまま今年3月に山中との再戦が決まった。しかし、前日計量の1回目で2・3キロの大幅な体重超過を犯して王座を剥奪され、試合では山中に2回TKO勝ちしたものの、日本ボクシングコミッション(JBC)から事実上の永久追放、WBCからは6カ月の資格停止処分を受けていた。

 9月1日で処分が解除されたネリは前日計量をバンタム級のリミット53・5キロでパス。ティファナの野球場に詰めかけた観客から「ネリー、ネリー」の大歓声を受けて臨んだ試合では、いきなり1回に左ロングフックをカノイのあごに打ち込んでダウンを奪った。2回はやや手数を減らしたが、3回にはノーガードにしてカノイの前進を誘って打ち合いに持ち込み、パワーでコーナーを追い込むと5連打で2度目のダウン。立ち上がったカノイに襲いかかるとレフェリーが試合を止めた。

 現在は世界ランクから外れているネリだが、WBCシルバー王座を獲得したため上位にランクインすることは確実。ネリが剥奪された王座は王座決定戦が指示されたノルディ・ウーバーリ(フランス)―ラウシー・ウォーレン(米国)戦の交渉がまとまらず、現在も空位のまま。両者が対戦しなければ王座決定戦の勝者への挑戦権を持つペッチ・CPフレッシュマート(タイ)と、9月に指名挑戦権を獲得した井上拓真(大橋)が王座決定戦を行う可能性もある。

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2018年10月7日のニュース