井上　ブランクなんの！圧巻の初防衛「お待たせしました！」

防衛に成功した井上尚弥

プロボクシングＷＢＯ世界スーパーフライ級タイトルマッチ１２回戦 ○井上尚弥　２回ＴＫＯ　ワルリト・パレナス●

（12月29日 東京・有明コロシアム）
　１年のブランクを感じさせない、それどころかさらに強さを増した圧倒的な勝利。初防衛戦を２回途中で終えた井上は「１年間お待たせしました！」と高らかに怪物の復活を宣言した。

　昨年の１２月３０日、防衛回数計２７回を誇る伝説の王者オマール・ナルバエス（アルゼンチン）を２回ＫＯし、世界最速の８戦目で２階級制覇達成。しかし、そのパンチの強さゆえに右拳を故障してしまった。

　初めて経験する長期ブランク。「落ち込んだ時期もあった」と言うが、この日も主導権をまったく相手に与えず。「相手、結構硬くてもらったらヤバいと思った」とは語るが、２回にはガードの上から右ストレート放ち、連打でダウンを奪い、さらに左フックを効かせて２度目のダウンを奪ってＴＫＯ勝ち。

　「うずうずして、練習を死に物狂いでしてきたので、結果が出てほっとしています。ボクシング最高ですね。めちゃくちゃ楽しかったです」と語った。

　１２月１日には神奈川・相模原青陵高の同学年だった咲弥さんと、高１から約７年間の交際を実らせ結婚。試合ができなかった時に支えてくれた最愛の妻への最高のお祝いともなった。

　今後については「しばらくスーパーフライ級でやるんで、どんな挑戦も受けたい」とキッパリ。「統一戦も色々視野が広がったので、ファンが望む試合をしたい」と語り、米国進出についても「オファーがあればやっていきたい」と宣言していた。