DeNAドラ1・度会 イチロー氏から手渡しの年賀状と入寮「見に来てもらえるように頑張りたい」

[ 2024年1月8日 05:30 ]

自作のシーサーとイチロー氏からの年賀状を持ち込んだ度会(撮影・島崎忠 彦)
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 7球団の新人が7日、希望を胸にそれぞれの選手寮に入寮した。神奈川県横須賀市内の「青星寮」に入ったDeNAのドラフト1位・度会隆輝外野手(21=ENEOS)は、社会人時代から交流のあるマリナーズ会長付特別補佐兼インストラクターのイチロー氏(50)から手渡しされた年賀状を持参。活躍次第での生観戦も約束され、レジェンドの期待とエールを支えにプロ生活のスタートを切る。

 手に持った袋からまず取り出したのは「幸せを呼ぶ」という自作のシーサーだった。「これ一つじゃなくて…」と度会。1枚の年賀状を取り出し「がおう?え?あっ、がしょうか。本年もよろしくお願い申し上げます。イチロー、です」と読み上げた。

 「イチローさんから頂いた手書きの年賀状です。イチローさんみたいになりたいと思って持ってきました」

 間違いなく「お守り」となる一枚。しかも手渡しで受け取っていた。ENEOS時代に、同社を訪れて指導していたレジェンドと対面。今オフ連絡先を交換し「食事に行きたいです。笑笑」とメッセージを送ると、年明けに会食が実現した。「その明るさを保ちながら、一流選手になれるように頑張りなさい」など、数々の助言を受け、そのときに直接、手渡された。

 走攻守三拍子そろったプレースタイルのお手本。日米通算4367安打のレジェンドから、技術的に学ぶことは多いが「ボール拾い」にも感銘を受けた。「胸を張り姿勢を意識している。野球につながっている。僕もボール拾いは姿勢を意識し取り組みたい」と肌で感じた姿を、プロの世界で実践する。

 プロ野球はあまり見ないとされるイチロー氏から、ビッグプランも提案された。「度会君はパワフルだね。頑張って試合に出るならめちゃくちゃ見たい。見に行くよ」。プロ1年目からレギュラーを獲得し、活躍する姿が何よりの恩返し。「見に来てもらえるように一生懸命、頑張りたい。“イチローさん、やりました”としっかり言えるように頑張りたい」と目を輝かせた。

 8日、新人合同自主トレがスタート。「目標は高く置き、あいつならできる、と思ってもらえる選手になりたい」。度会がレジェンドの後押しを得て、第一歩を踏み出す。(大木 穂高)

 ▽イチロー氏の直筆年賀状 オリックス時代の96年12月の年末に、95年に発生した阪神大震災の影響で神戸市などの仮設住宅で暮らしていた被災者に直筆の年賀状を送った=写真。仮設住宅でボランティアを続けていたグループが行っていた、独り暮らしの老人らに年賀状を送る運動の呼びかけに応えたもの。他に福良(現GM)、田口(現外野守備・走塁コーチ)ら計5選手の年賀状が、各仮設住宅の伝言板に張り出されるなどした。

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