西武・おかわり 球団40代初“おかわり”2発で最下位脱出立役者「集中力と技術見事」稼頭央監督最敬礼

[ 2023年9月7日 05:30 ]

パ・リーグ   西武4―3オリックス ( 2023年9月6日    ほっと神戸 )

<オ・西>8回、ソロ放つ中村(撮影・奥 調)
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 神戸の夜空に鮮やかな2発の花火を打ち上げた。8月15日に40歳の誕生日を迎えた西武・中村が球団初となる40代での1試合2発をマーク。記録については「特にないですよ」と照れ笑いで喜んだ。

 技術と読みで放った2発だ。まずは1―0の4回先頭。オリックス2番手・本田に追い込まれながらもチェンジアップを左翼席に運ぶ14号ソロ。ぶれない体幹で右足に体重を残し、手元まで引きつけて強振し「うまいこと当たって、入ったな」。8回1死からは変則右腕・比嘉から左翼席上段へ特大の130メートル弾。堂々の確信歩きを披露し「何となくカーブが来そうだと思った。何となくですよ」とプロ22年目の読み勝ちだった。

 ほっと神戸では4年ぶり通算17本目で松井監督の16本を抜き、カブレラの18本に次ぐ球団2位となった。外野場外は木に囲まれ、緑一色のスタンド。5回のグラウンド整備時は花火が上がり、前日は誰よりも早くベンチを飛び出して見上げていた。「雰囲気が好きですね」。大阪府出身で、若手時代から思い出が詰まった関西の球場を感慨深く見渡した。

 今季オリックス戦初のカード勝ち越しで最下位を脱出した松井監督は「“アーチスト”ですからね。僕らじゃ計り知れない技術、読みがある。一発で仕留める集中力と技術も見事だと思います」と最敬礼した。

 これで通算本塁打は469本塁打。球団OBでラジオで共演経験もある歴代11位の田淵幸一氏が持つ474本塁打にあと5本。今季中の到達も視野に入る。また一人、大先輩の背中が大きくなってきた。(福井 亮太)

 ≪最年長マルチ弾は門田の44歳2カ月≫中村(西)が昨年8月4日オリックス戦以来通算44度目のマルチ本塁打。ゲーム2本塁打以上の最年長記録は、92年門田博光(ダイエー)の44歳2カ月。40歳0カ月の中村はこれには及ばないが、チームでは西鉄時代の67年ロイの39歳4カ月を抜く最年長記録で、初の40代マルチ弾になった。

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