楽天・ドラ4伊藤茉央 東北魂でプロ初勝利 福島県喜多方市出身、憧れマー君 3者凡退で逆転呼んだ

[ 2023年4月19日 05:20 ]

パ・リーグ   楽天5-1オリックス ( 2023年4月18日    京セラD )

<オ・楽>ヒーローインタビューを終え記念撮影する伊藤茉 (撮影・後藤 大輝)
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 夢見心地だった。楽天のドラフト4位右腕・伊藤茉は、守護神・松井裕から記念球を受け取った瞬間、プロ初勝利の喜びがこみ上げてきた。「両親に渡したいと思います」。初めてのヒーローインタビューでは、故郷・福島県喜多方市の家族にメッセージを届けた。

 0―1の7回、2番手でマウンドへ。先頭・中川圭は143キロ直球で左飛、茶野は低めの146キロシンカーで中飛に打ち取った。続くゴンザレスも147キロシンカーで一ゴロ。わずか6球で3者凡退のテンポの良さが、直後の逆転劇を呼んだ。

 喜多方高2年夏まで上手投げも、当時の監督の助言でサイドスローに転向。「体の回転が合って肩や肘の痛みが一切なくなった」と最適なフォームを手に入れた。潮崎哲也や高津臣吾の動画を見ながら独学で習得したシンカーは、希少な変則右腕を支える宝刀だ。

 幼少期から楽天ファンで、田中将の応援タオルを手にスタンドから声援を送っていた。「勝ちパターンで投げたい」と目標を掲げる“みちのく戦士”が、大きな一歩を踏み出した。(重光 晋太郎)

 ◇伊藤 茉央(いとう・まお)2000年(平12)11月19日生まれ、福島県喜多方市出身の22歳。塩川小3年から「塩川ブルーファイヤーズ」で野球を始め、喜多方から東農大北海道オホーツクに進学。1年春から北海道学生野球リーグ戦に登板。1年秋にMVP、最優秀投手、新人賞に輝いた。22年ドラフト4位で楽天入団。憧れの選手は田中将。1メートル76、80キロ。右投げ左打ち。

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