辻発彦氏 ロッテ・朗希はNPB球に戻ってもさすがの器用さと適応能力

[ 2023年4月7日 05:30 ]

パ・リーグ   ロッテ6-1日本ハム ( 2023年4月6日    ZOZOマリン )

<ロ・日>初回、帽子を飛ばしながら投げる佐々木朗(撮影・篠原岳夫)
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 【辻発彦 視点】ロッテ・佐々木朗は力みのないバランスのいいフォームで投げていた。投げ終わった後に体が一塁側に倒れることもない。制球が安定し、ストライク先行で主導権を握った。力感のないフォームから164キロの直球と落ちのいいフォークで攻められたら打者は手も足も出ない。

 昨年、西武はZOZOマリンで佐々木朗に2敗。17イニングでわずか1点しか取れなかった。風が強いときフォークは想像以上に落ちる。対策としてストライクを取りにくる直球を打ち返せばいいのだろうが、球威があるからファウルになる。フォークを意識し低めを見極めようとして目線を上げると速い直球に差し込まれる。結局ボールになるフォークを振らされて…。この試合も6回を無四球。走者がいればフォークのカウントで走るなど小細工もできるが、四球も期待できないから漫然と打っていくしかない。

 WBC使用球からNPB球に戻ってどうかと注目していたが、制球ミスはほとんどなかった。手先の器用さと適応能力はさすが。打線とかみ合えば15勝はいけるとみる。(スポニチ本紙評論家)

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2023年4月7日のニュース