九共大が6季ぶり44度目優勝“大瀬良2世”稲川無失点の快投 前日に“本家”からエール

[ 2022年5月16日 05:30 ]

福岡六大学野球最終週   九共大7-0九産大 ( 2022年5月15日    九産大 )

<九共大・九産大>1年生ながら大一番に先発し、無失点の投球を披露した九共大・稲川
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 最終週の2回戦3試合が行われた。九共大は九産大を7―0の7回コールドで下し、18年秋以来6季ぶり通算44度目のリーグ優勝を決めた。九産大は16日の3回戦に勝てば九共大に勝ち点で並ぶが、勝率で及ばない。九共大は3回に3連打で3点を挙げ、先発右腕の稲川竜汰投手(1年)が2安打零封の好投で三塁を踏ませなかった。九産大は6季連続優勝を逃した。

 優勝決定の大一番で1年生右腕が躍った。「緊張しました。心臓の鼓動が聞こえてくるような感じだった」。それでも稲川は持ち前のゆったりした二段モーションから高めにホップする速球で打者を押し込んだ。5回までは無安打。「フライが多いのは真っすぐの威力の表れ」。自らバロメーターにしている飛球アウトは7回までの21アウト中、実に12個を数え、九産大に三塁を踏ませなかった。

 1年生ながらこれで今季4勝。「1年春にこれだけ投げるのは5勝を挙げた大瀬良(現広島)以来」と大器ぶりに目を見張る上原忠監督。実は試合前日、そのOB・大瀬良から指揮官に「稲川君に頑張るよう伝えてください」とSNSでのメッセージが届いていた。“本家”も期待を寄せる“大瀬良2世”の好投で流れをつくり打線は2回に先制。3回は3連打で3点を加え先発・楠本をKOした。3番手の渡辺からも得点して7回コールド勝ちで優勝を決めた。

 18年秋以来6季ぶり(20年春は中止)の頂点で、リーグ制覇は通算44度目となり、昨秋に九産大に抜かれたリーグ最多優勝回数で再び並び立てた。6月6日開幕の全国大学野球選手権出場も決め「神宮大会は2度出たが大学選手権は初めて」と上原監督にとってもうれしい全国舞台。もちろんそのマウンドには稲川が立つ。(中島 泉)

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