イチローさんの直接指導に千葉明徳ナイン感激 キャッチボールした青柳投手は目を輝かせ「手が…」

[ 2021年12月3日 19:55 ]

 千葉明徳高の選手の指導に訪れ、練習終了後にあいさつするイチローさん
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 マリナーズで会長付特別補佐兼インストラクターを務めるイチローさん(48)が3日、千葉明徳で選手指導を行った。2日から訪問しており、指導2日目となった。年内にもう1校、訪問する予定だという。

 指導に至ったきっかけは、同校の福中儀明理事長から届いたメッセージだった。全国で1番最初に届いたメッセージには、チームとして夏の大会のベスト8の壁を越えたい、選手としてもうまくなりたい、さらには選手たちの人間としての成長のため、一緒にプレーをしてほしい、との内容が書かれていたという。先月29、30両日には秋季高校野球東京都大会を制した国学院久我山で選手指導を行っており、今オフ2校目の訪問となったが、イチロー氏は1番最初に訪問を決めていた学校だったという。

 走塁指導、守備指導に加え、フリー打撃の実演を含め約4時間の指導を行ったイチローさん。「この冬を越して、春、どうなっているか注目しています。高校生はひと冬で変わるから。きっかけをつかめば、冬とは違う選手になるから。今回、そのきっかけをつかんでくれたらうれしいと思っていた」と話し、練習で使ったバットをプレゼントした。

 二塁手の作田凌太朗主将(17)は「野球界なら誰でも一回は憧れるというか、見たことがあるというか、そういう方だったので本当に来たときはびっくりした」と率直な思いを口にし、「自分たちにない考え方を知ることができて本当に良かった。ためになった」と目を輝かせた。印象に残ったこととして、「一塁のスチールで第2リードの取り方だったり、一塁から三塁に行く回り方」を挙げ「自分たちが今までやってきたこととは大きく違う。ちゃんとそのやり方に理由と根拠があってすごいなと思った。実戦でも生かしていきたい」と話した。

 また、イチローさんとキャッチボールを行った青柳克哉投手(16)は目を輝かせながら「球の速さ、質、重さとか全て違くて手が痛かった」と話し「指にかかっていなくて球が抜けていた。イチローさんの右胸に投げるように言われた」と言う。さらに遠投では「前に重心を預けるという感じと投げ終わりに地面を触るということを教えていただいた。(今まで)意識していなかった」と話した。

 同校は夏の千葉大会は3年連続でベスト8で敗退。今夏は準々決勝で甲子園に出場した専大松戸に敗れた。新チームは秋の県大会1回戦で東海大市原望洋に2─14で敗退した。作田主将は「特に走塁、打撃面はたくさん聞けたので、走塁面を先生と話しながら実戦するところは実戦して春、夏に完璧な状態でできるようにしたい」とし、青柳は「冬を越えて自分の能力のレベルアップと春夏の結果にもつなげていきたい。エースになりたいです」と力強く語った。

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