記念日に…プロ新記録のデビューから188試合連続先発の広島・野村が5失点KO 再調整の可能性も浮上

[ 2021年4月12日 05:30 ]

セ・リーグ   広島0ー9巨人 ( 2021年4月11日    マツダ )

<広・巨>初回に2点を失い、浮かぬ表情でマウンドを降りる広島・野村(撮影・成瀬 徹)        (      
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 広島・野村祐輔投手(31)が11日の巨人戦で4回途中5失点に沈んだ。2敗目を喫し、プロ野球新記録となるデビューから188試合連続先発登板の節目は屈辱的な結果に終わった。打線も左腕・今村を攻略できず今季初の零敗。佐々岡真司監督(53)は野村の処遇について「考えるところはある」と再調整を含めて検討する意向を示した。

 記念すべき節目の登板は恥辱にまみれた。12試合連続3得点以下だった貧打のはずの巨人打線に4回途中で長短8安打を浴び、悔しすぎる5失点KO。白星が無いまま2敗目を喫した野村は声を絞り出して猛省した。

 「捉えられた打球が多くあり、長打を打たれてしまった。チームを勝たせられなかったのが悔しいです…」

 いきなり出ばなをくじかれた。初回2死一塁で、岡本和に開幕から56打席目での1号先制2ランをバックスクリーンへ運ばれる。明らかな失投。3回に坂本、大城の長短打で追加点を許すと、4回にも長短3安打に2四死球、自身の暴投などが絡んで2点を失い、交代を告げられた。

 12年4月1日のデビュー登板が鮮烈だ。女房役の倉(現1軍バッテリーコーチ)を「コース、コースにきっちり来ていた」とうならせ、敵地での中日戦で6回1失点の好投。以来10年間にわたって先発を務め続け、この日が188試合目だった。

 「それは全く意識していないです。それよりも、いい感じで来ていたチームに迷惑をかけたのが悔しい…」

 4回2失点で降板し、ミンチー(広島~ロッテ)とデビューから187試合連続先発登板のプロ野球記録で並んだ4日のDeNA戦から中6日。通算77勝の実績を持つ右腕だけに、記念すべきプロ野球新記録の節目がこの内容では寂しい。

 「らしい投球ができていない。真っすぐの力、スピードが無い感じ。だから変化球にも切れがなかった」。野村の投球に失望感を隠さない指揮官。処遇への質問には「考えるところはある」と答え、再調整を含めて検討する意向を示した。

 「自分の球を投げるだけ。頑張るだけなんで一生懸命やりたい」

 努めて視線を前に向ける31歳。老け込むには早すぎる。体に切れを取り戻して生命線の制球を修正し、名誉挽回の快投が見たい。(江尾 卓也)

 《連続先発最多は311》野村(広)がプロ初登板の12年4月1日中日戦から188試合連続で先発(通算77勝57敗、防御率3・47)。連続先発登板のプロ野球記録は73~84年山内新一(南海、神)の311試合。プロ初登板からでは98~04年ミンチー(広、ロ)の187試合(74勝70敗、防御率3・64)を抜いて新記録となった。

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