西武・森 2打席連発!悩める昨季の首位打者、前日からの新打順「攻撃型2番」で復活

[ 2020年7月31日 05:30 ]

パ・リーグ   西武6―0ソフトバンク ( 2020年7月30日    ペイペイD )

<ソ・西>3回1死、中越え本塁打を放った森は出迎えを受ける(撮影・中村達也)
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 西武の森友哉捕手(24)が30日のソフトバンク戦で今季初の2打席連発を放った。前日から起用された2番で3回に3号ソロ。捕手での2番弾は球団史上初となり、5回にも4号2ランだ。3安打3打点で連敗を2で止める勝利に貢献。昨季の首位打者は打撃不振が続いていたが、「攻撃型2番」で復活を遂げた。

 フルスイングした打球が左中間を破る。その初回の二塁打が2打席連発につながった。森は自ら解説する。

 「しっかりタイミングを取り、逆方向に打つ。自分の打撃はそれ。それができて調子も良くなってきた」

 板東の投じたフォークに対して体を開かず、バットを押し出す感覚で振った。これが、3回の第2打席に生きる。カットボールをバックスクリーンに3号ソロ。5回1死二塁の第3打席でも再びカットボールを右翼のホームランテラス席に叩き込んだ。今季初めての1試合2発だった。

 前日から17年以来3年ぶりの2番に座った。2番を打っていた源田が体の張りによる不調で9番に回った。辻監督は「源田を後ろにし、そのまま(3、4、5番の)打順を繰り上げた」と説明したが、結果的に昨季首位打者の攻撃的2番がお目見えした。とはいえ、この試合前まで打率・246と低迷。「本当にいろいろと(打撃のことを)考えた」と苦しんでいた。

 復調の兆しは前日の最終打席だった。3打席連続三振のあと、モイネロの153キロ直球を捉え、左中間二塁打を放った。「とにかく左中間に打つ原点に戻った」。開幕直後にも「左中間の打球が好調のバロメーター」と話していたが、これが今季2本目の左中間二塁打。その自分の形がこの日の3安打につながった。前日の試合後、辻監督も「(森)友哉の調子が上がってきた」と言っていた。そして予言通りの活躍に「やっぱり友哉が出て後ろが還すのがうちのパターン」と称えた。

 捕手としても4投手をリードし、完封リレーを完成させた。「打てたことももちろんうれしいけど、ゼロに抑えられたことの方がうれしい」。首位・ソフトバンク相手の連敗を2で止め、2ゲーム差に縮めた。「自分のスイングができて明日につながる。そして明日も勝ちたい」と森。攻守の要が頼もしく見えた。(大木 穂高)

 ≪球団捕手では本塁打自体初≫先発2番でマスクをかぶった森(西)が2打席連続本塁打。先発2番捕手の本塁打は08年8月24日オリックス戦で橋本(ロ)が8回に放って以来12年ぶり。西武では前身球団を含め森が初めてだ。また、先発2番捕手のマルチ本塁打は74年9月15日大洋戦で田淵(神)が3、6回と2打席連続でマークして以来46年ぶりになる。

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2020年7月31日のニュース