阪神・梅野 今季も変わらず「派手なプレーより泥臭く」

[ 2020年5月20日 05:30 ]

練習にのぞむ梅野(阪神タイガース提供)
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 おぼろげながら見えてきた開幕にむけて正捕手・梅野は腕をまくった。6・19の最短開幕なら、あと1カ月。待ちわびた開催が現実味を帯びてきた今、テーマや決意も明確になっている。午後の野手練習でフリー打撃、バント練習、捕手練習等を終えた後のオンライン取材で、力強く語った。

 「去年記録が出た補殺やワンバンストップといったところを変わらず、当たり前のことを当たり前にプレーして積み重ねていく。派手なプレーよりも泥臭く、信頼をまた継続できるように。数字に表れるモノ、表れないモノがあるけど、そのあたりをやっていけたらと思います」

 画面越しに強い自覚がにじんだ。昨年、捕手のプロ野球新記録123補殺に球界屈指のワンバウンドストップ技術や“梅ちゃんバズーカ”の強肩でチームを支えた。今年も自らに課す任務は変わらない。「信頼をまた継続」との言葉からも覚悟がほとばしっていた。一方、開幕までの任務はこう設定している。

 「ブルペンで実戦をより想定して。ストライクからボールになる球を投げさせたり、高さだけは間違えないでくれ…とか。時間がないなかで、自分はジェスチャーをして、投手にはそれに応えるように投げてもらう。そういったことが大事になってくると思う」

 実戦感覚が鈍っているとはいえ春季キャンプのようなペースでは間に合わない。全体練習が再開した暁には“爆速調整”を強いられる投手陣のサポートを徹底するつもりだ。

 誰も経験したことがないシーズンに備え、すでに頭をフル回転させている梅野の姿は、極めて頼もしかった。(巻木 周平)

【梅野に聞く】
 ――久々に再会した選手もいた。

 「これまで会えなかった人達と会って、会話もあって、いい一日を過ごせたと思います」

 ――首脳陣と話は。

 「藤井(バッテリー)コーチとたくさん話す機会がありました。体調の話や、1か月逆算してどう過ごしていくかとか。あとはバッテリーとしても個人としても頑張らないといけないので“自分のペースを保ちながらやってほしい”と言われた。しっかりやっていけたらと思います」

 ――主将の糸原と話す機会は。

 「無観客で何かできることはないかな? とか、どうやってファンサービスができるかを話しています。球団の協力も必要なのでどうなるかまだ分からず、案もポツポツとしか出ていない段階ですが」

 ――個人的な調整で大事にしたいことは。

 「実戦を重ねていくうちに(本来持っていた)引き出しが出てくると思うので、開幕までに思い返して、準備したいと思ってます」

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2020年5月20日のニュース