怪物激突!松坂VS佐々木朗 辻監督が実現へ熱弁「これ以上の出来事はない」

[ 2020年5月4日 05:30 ]

ロッテ・佐々木朗(左)と西武・松坂
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 西武の辻発彦監督(61)が3日、テレビ会議アプリ「Zoom」で取材に応じ、今季中に松坂大輔投手(39)とロッテのドラフト1位・佐々木朗希投手(18)の投げ合いを実現させる意向を明かした。「平成」と「令和」の新旧怪物初対決。新型コロナウイルスの感染拡大で開幕が見通せない中、シーズンインを待ちわびる野球ファンに夢を与えるため、辻監督がひと肌脱ぐ。

 球団初のZoom取材。約1カ月ぶりに報道陣の質問に答える辻監督の口調が熱を帯び始めたのは、松坂の話題になったときだ。

 「3月20日に開幕していたら、第1カードで行く予定でいた」。14年ぶりに古巣に復帰し、右肩痛から2年ぶりの復活勝利を目指す松坂を、本拠・メットライフドームで行われる予定だった3月22日の開幕第3戦(対日本ハム)で先発させることを思い描いていた。

 それは、39歳右腕がリーグ3連覇を狙うチームの戦力であることを意味する。松坂は4月上旬にコンディションを上げる目的で右膝に注射を打ち、現在は自宅で肩周りのトレーニングを続ける。指揮官は「大丈夫だと思う。また(開幕3戦目の先発を)予定している」と信頼は不変だ。

 だからこそ、最速163キロを誇る佐々木朗との新旧怪物対決の実現にも思いをはせた。「当然、松坂が登板すれば注目されるでしょう。それが公式戦で相手が佐々木君になれば、さらに日本中のプロ野球ファンの気持ちをくすぐるのではないか。これ以上の大きい出来事はない。ローテーションの関係もあるけど、できれば面白い」

 開幕は最短で6月19日だが、緊急事態宣言の延長も踏まえて7月にずれ込む可能性もある。状況は流動的でも、日米通算170勝を誇る松坂はコンディション維持に余念がない。一方で、開幕のずれ込みはプロ入り以来、慎重に調整を続けている「金の卵」の成長の時間にも結びつく。

 佐々木朗は3月末に2度打撃投手を務めた。4月は3度の活動休止期間があったが、全体練習が再開すれば初の実戦登板に向けて動きだす。シーズン序盤からの1軍デビューについて、辻監督も「もちろん開幕が遅れることによって可能性は十分ある」と予想しており2人が交わる日もそう遠くはなさそうだ。

 試合数が大きく削減される中、リーグ3連覇を目指す。辻監督は「開幕ダッシュでいければ」と見据え、ファンにメッセージを送った。「皆さんとともに心から野球を楽しめる日が一日でも早く来ることを願っています。もうしばらく我慢していただきたい」。ファンを喜ばせるため、新旧怪物対決の実現にも動く。(大木 穂高)

 ○…松坂と佐々木朗は、本紙の正月紙面でお互いについて語っていた。松坂は同じ高卒でプロ入りした18歳に「周りにいろんなことを言われても、これだけは変えないという部分を持つことが大切」と助言を送り「対決は楽しみではあるけど、楽しみを形にできるかは僕次第。1軍にいられるようにしないといけない」と右肩痛からの復活を誓っていた。
 対する佐々木朗は「すごいスーパースターで(横浜時代の甲子園春夏連覇は)伝説になっている」と憧れを抱いていることを明かした。ただ、同じプロの舞台に立つため、対抗心も燃やし「松坂さんの記録を超せるように、そして松坂さんよりすごい投手になれるように、1年目から頑張りたい」と語っていた。

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