“ミスター”長嶋茂雄は62年前の4月5日に始まった デビュー戦は金田正一から4打席連続空振り三振

[ 2020年4月5日 08:30 ]

58年開幕戦   国鉄4―1巨人 ( 1958年4月5日    後楽園 )

58年4月5日、デビュー戦で国鉄スワローズ先発の金田正一投手(左)の前に4打席4三振に倒れる読売ジャイアンツ(巨人)の長嶋茂雄内野手
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 62年前、1958年の4月5日。東京六大学の立大から鳴り物入りで巨人に入団した長嶋茂雄が開幕戦でプロデビューした。立ちはだかったのが、国鉄(現ヤクルト)の金田正一。前年まで7年連続20勝をマークしている絶対的なエースと黄金ルーキーの対決に球界は空前の盛り上がりを見せた。

 後楽園球場は、4万5000人のファンで埋め尽くされた。初回2死、3番で登場した長嶋は快速球の前に空振り三振。第2打席では初めてバットに当てたが、フルカウントから大きく流れ落ちるカーブを空振りした。第3打席は快速球の前に3球三振。そして9回の打席もフルカウントからのカーブにバットが空を切った。

 壮烈な4打席連続空振り三振。全19球でバットに当たったのは1球だけだった。昨年他界した金田は生前「長嶋は自信満々だったが、こちらもプロの先輩として絶対負けるわけにはいかなかった。だからキャンプ中から開幕に合わせてコンディションを調整し、徹底的に研究した。自分なりにやれることはすべてやって臨んだ」と語っていた。長嶋は「あの日、金田さんからプロの洗礼を浴びたことで私のプロ野球人生がスタートした」と振り返る。金田が巨人に移籍するまで7年間の対戦成績は打率.313、18本塁打だった。

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