マー君 米から退避「コロナ以外でも身の危険感じ…」3月下旬に家族と帰国、現在は2週間自宅待機中

[ 2020年4月3日 02:30 ]

3月下旬に米国から帰国。現在は2週間の自宅待機中であることを公表したヤンキース・田中
Photo By スポニチ

 ヤンキースの田中将大投手(31)が2日、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、3月下旬にキャンプ地の米フロリダ州タンパから一時帰国したことを明らかにした。現在は2週間の自宅待機中。米国では感染が拡大しており、メジャーの開幕が7月以降にずれ込む可能性も浮上している。一向に終息の兆しは見えず、帰国することを選択した。

 悩んだ末に決断した一時帰国。田中は球団広報を通じて「3月下旬に家族とともに日本へ一時帰国しました。感染以外でも身の危険を感じさせられる出来事があり、十分に注意をしながら一時帰国する決断をしました」とコメントを出した。

 開幕延期に伴い、キャンプが中断した3月13日以降もキャンプ地のフロリダ州タンパに残ってトレーニングを続けていた。一方でヤ軍のマイナー選手2人が、米球界で初めて新型コロナウイルスに感染。キャンプ地近郊は事実上の外出禁止令が出ていた。感染拡大に歯止めがかからない米国で、本拠地と自宅のあるニューヨークが最大の「ホットスポット」(感染者急増地域)に。田中は感染以外で感じた「身の危険」については具体的に触れなかったものの、米国ではアジア人への差別や暴力なども発生する状況となっている。

 「感染が拡大している米国から日本に入国することで、私たちは現在何も症状はありませんが、それでも知らずに誰かに感染させてしまうことはないか?逆に家族が感染してしまうのではないか?さまざまな思いがありました」。複雑な心境を明かした上で、現状については「日本政府の要請通り、2週間の自宅待機中です」と説明した。帰国は日本政府が米国からの入国制限を開始し、指定するホテルや自宅などでの2週間待機を要請した3月26日以降とみられる。自宅待機で練習への支障が出る状況ながら、そのリスクも踏まえた上で帰国を選択せざるを得なかった。

 日本同様にメジャーの開幕も先行き不透明な状況が続いている。1日(日本時間2日)に電話会見を行ったヤンキースのマット・ブレーク投手コーチは各地に散らばった投手とインターネット上で練習メニューの記録などを共有していると説明。田中については「彼は隔離の対象になるが、その後、施設で練習できる」と明かし「特に順調にキャンプを過ごしていた。彼に任せている」と変わらぬ信頼を示した。

 日本も感染拡大の一途をたどる。田中は「引き続き海外からの入国者として、責任ある行動を取っていきたいと思います」と語った。

続きを表示

2020年4月3日のニュース