【中日】強竜復活への“守護神・岡田” 昨季終盤30戦で15試合登板1勝7S2H

[ 2020年4月2日 07:00 ]

データは勝利の鍵になる ATA+プロ野球2020展望

中日・岡田
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 中日は今オフに野手で退団したレギュラークラスはおらず、チーム打率トップだった打線とセ記録を更新した守備率.992のバックは健在。立て直したいのはホールド王・ロドリゲスが抜けた救援陣だ。

 昨年、先発投手は49勝48敗と1つの貯金をつくった。しかし、救援は19勝25敗。リリーフ陣の25敗はリーグワーストで、特に完了投手は2勝19敗の借金17。サヨナラ負けも球団ワースト2位の12度あり、終盤で打ち込まれることが多かった。チームのセーブ数こそ37で、岩瀬が最後にセーブ王になった12年以来7年ぶりにリーグトップだったが、抑えは鈴木博、R・マルティネス、岡田らが務めた。

 ただし、岡田に固定された夏以降チーム状況は上向いた。特に残り30試合となった8月22日以降は首位・巨人に6連勝するなど19勝11敗。最後まで阪神、広島とCS出場権を争った。岡田もこの間、15試合に登板し1勝1敗7セーブ2ホールド。セーブ失敗は一度もなかった。今オープン戦でも7試合全て完了で登板し1勝2セーブ、防御率1.42。中日のオープン戦5セーブはDeNAと並んで12球団最多だ。

 昨年、3点差以内の試合はリーグトップの94試合。オープン戦も13試合中8試合が3点差以内で今季も接戦が多くなりそう。中日でシーズン20セーブした投手は17年田島(34セーブ)が最後。岡田が守護神としてフルシーズン働けば強竜復活が見えてくる。

 《安定感磨いて“岩瀬2世”に》昨季後半、岡田が抑えとなった背景には、球団OB・岩瀬仁紀氏の推薦があった。NPB最多407セーブを誇る男が与田監督から守護神候補を尋ねられ、岡田の名前を出したという。与田監督も魅力を「(打者の)右左関係なく抑えられる」としていたが、オープン戦は左打者への被打率.000に対し、右打者は.273。さらに2死から突如、制球を乱す課題も残した。これらを克服すれば「岩瀬2世」として球界屈指のクローザーとなる日も遠くないはずだ。(中日担当・徳原 麗奈)

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2020年4月2日のニュース