西武・松坂、99年の伝説再び 怪物1年目ユニで「投げたい!」開幕1軍そしてV3の力に

[ 2020年1月29日 05:30 ]

ライオンズ70周年ユニホームに身を包み、笑顔の松坂(撮影・吉田 剛)
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 西武は28日、所沢市内で出陣式を開催し、14年ぶり復帰の松坂大輔投手(39)が今年初めて公の場に姿を見せた。今季のユニホームに加え、80~90年代の黄金時代をモチーフにした「ライオンズ70周年記念ユニホーム」姿を、ファンに披露。99年に鮮烈なデビューを果たした右腕が、4月21日のロッテ戦(東京ドーム)を皮切りに今季16試合で着用される復刻ユニホームでの登板に思いをはせた。

 出陣式の閉幕5分前、約1500人のファンの熱量はさらに上がった。「背番号16、松坂大輔~っ」とアナウンスされ、いったん引き揚げていた松坂が復刻版ユニホーム姿で舞台に再登場。熱い決意を口にした。

 「裏でこのユニホームに着替え、懐かしく感じた。入団時を思い出した。(着用の)試合数は多くない。けど、このユニホームを使用したとき投げたい!」

 式の冒頭は、今季のホーム用ユニホーム姿で登場。だが辻監督、松井2軍監督、源田新主将、森とともに「衣替え」した。色合いに多少の違いはあるが、このユニホームは80~90年代の黄金時代の復刻をテーマに、79~03年に使用した戦闘服をほぼ再現したものだ。

 松坂が入団した99年は黄金期の80~90年代ラストイヤーにあたる。「(自身について)昔のイメージの方もいると思う。今はなかなか(再現は)難しい。でも3連覇の力になりたい」。献身的な抱負にも拍手は続いた。

 古巣での復帰の先には4月21日のロッテ戦が視野に入る。復刻ユニホームを着用する初試合。舞台は99年4月7日のプロ初先発・日本ハム戦で、片岡相手に155キロを計測し8回2失点で鮮烈デビューした東京ドームだ。

 このオフの自主トレは順調で「70メートルくらいで遠投した。肩の状態も去年の今ごろよりいい。(既に)立ち投げならブルペン入りしてもいい状態」と語った。中日時代の昨季春季キャンプ中、ファンに腕を引っ張られた影響で右肩を故障して出遅れ。未勝利に終わった。辻監督は「(復刻ユニホームは)松坂と“胸のライオンズのマークがいいよね”と話した」と明かした上で「一番怖いのはケガ。それを考えてもらいたい」と焦らせない姿勢を示した。

 99年の高知・春野キャンプで大フィーバーを巻き起こした「平成の怪物」は、「1年目みたいなことはないと思う」と照れ笑い。当時は高卒新人で、もちろんチーム最年少だったが、日米通算170勝を挙げて戻ってきた今回は39歳でチーム最年長となる。「どんな形でも力になりたい。監督の期待に応えたい」。胸に輝く象徴「ライオンズ」に目を落とし、力を込めた。(大木 穂高)

 ▽松坂の西武入団1年目 99年4月7日、東京ドームでの日本ハム戦でデビュー。初回2死で片岡を155キロ直球で空振り三振に仕留めるなど、8回2失点で初勝利を挙げた。同27日のロッテ戦では前回対戦で敗れていた黒木との投げ合いを初完封で制し、「リベンジ」の言葉は同年の流行語大賞に選ばれた。5月16日にはオリックス戦でイチローを3打席連続三振に仕留めて「自信が確信に変わりました」。16勝を挙げて最多勝、新人王、ベストナイン、ゴールデングラブ賞などに輝いた。

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