西武・山川、4番キング宣言で首里城と復活だ!!焼失から再建目指す故郷へ支援金

[ 2020年1月11日 05:30 ]

自主トレでロングティーを行う西武・山川
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 世界遺産を復活させ、4番の座も取り戻す。沖縄県那覇市出身の西武の山川穂高内野手(28)が10日、那覇市役所を訪問し、昨年10月に火災で正殿などが焼失した首里城の再建に向けた支援金を城間幹子市長(68)に贈呈した。宜野湾市内で同僚の森友哉捕手(24)とともに自主トレも公開。昨季不振から外れた4番を奪回し、3年連続の本塁打王、さらに将来的な目標に3冠王を掲げた。

 那覇市役所でスーツに身を包んだ山川は思いを口にした。

 「自分は首里初のプロ選手、首里初の本塁打王を意識してきた。首里城周辺で、かくれんぼもした。だから首里城焼失はショック。少しでも力になれば」。城間市長に自らの500万円と、ファンフェスタで募った60万5176円の義援金目録を手渡した。首里城周辺の城北小、中学出身。「苦しい時は沖縄のことを考える」ほど地元愛が強い。復興支援への協力は、当然の「恩返し」だ。

 宜野湾での自主トレではロングティーで中堅方向に約130スイングした。16本の柵越え。さらに室内で打撃練習。約8時間の練習にも「時間が足りない」と汗を拭った。今季の目標は「3年連続本塁打王とV3」。18年47発、19年43発をマークしても「打撃は完成していない」と成長途上だ。昨季は打撃不振で8月11日のロッテ戦以降、4番の座を先輩の中村に譲った。

 その悔しさを晴らすため、自主トレのテーマは「シンプル」。「打撃の一動作目、守備の一歩目をより簡単に」。不調が続いた昨季の反省も踏まえ「ここでフォームを固めないとシーズンでぶれちゃう」とフォーム固めに全力を注ぐ。中村との4番争いにも「普通に個人勝負。成績を残せば(4番は)獲れる」と定位置を奪い返す。

 語気が強くなったのは、将来の目標に話が及んだときだ。即座に「3冠王」と答えた。「右打者の日本最強は落合(博満)さん。目指すところはそこ。最強になりたい」。3冠王を3度獲得した憧れのバットマンとは、昨オフにテレビの企画で対談した。右打者の3冠王は、その落合氏が86年に獲得して以降いない。本塁打王の先に大きな夢も抱く。

 夏には東京五輪が開催される。「そこを目指せば、おのずと成績も良くなる。シーズンと五輪、どちらも頭に置いて練習したい」。沖縄のキングは首里城再建に尽力する地元の人々のためにも、アーチを描く。 (大木 穂高)

 ▼城間幹子市長 プロでの活躍、胸に響いていました。寄付金は大変感謝している。(那覇市の)城北(小・中学)出身で(首里城への)思いも強いんだな、と感じた。今年も頑張ってもらいたい。

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