来季は進化?日本ハム 栗山流オープナー、チーム不振も個人成績はアップ

[ 2019年12月24日 10:15 ]

データで振り返る2019年プロ野球

日本ハム・加藤
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 平成から令和に変わった19年もさまざまな記録が生まれたプロ野球。ここでは、注目選手のデータや達成記録を取り上げ、一年を振り返ってみる。(記録課・宮入 徹、志賀 喜幸、八田 朝尊)

 救援投手が先発を務め、短いイニングを抑えるオープナー。メジャーで生まれた戦術を独自にアレンジし、日本ハムの栗山監督(日)は積極的に取り入れた。4月2日楽天戦で初めて実践し、4、6、11日にもオープナーを先発させたが全て敗戦。5度目となった5月1日の西武戦でやっと勝利を挙げた。主に、加藤と堀がその役割を務めたが、両投手が先発5回未満で降板したのは計21試合。その試合にチームは7勝14敗の勝率・333で、無失点に抑えた8試合でも勝率は・375(3勝5敗)と振るわなかった。

 しかし、投手個々の成績を見ると奏功した部分もある。加藤は先発時の防御率が昨季の4・64から3・43まで向上。打者1巡目の被打率が・230と低いのに対し、2巡目以降は・268と高くなるため、早期降板が好結果につながった。第2先発を多く務めたロドリゲスは先発時の1勝5敗、防御率3・99に対し救援時は5勝2敗、防御率2・45。イニング別最多の7失点を喫した苦手の初回をオープナーに託すことで、力を引き出した。

 投手の延べ起用人数は史上最多の684人に上り、50試合以上に登板した投手はパ新記録となる6人。投手陣は夏場に悲鳴を上げ、7月までは3・77だったチーム防御率が8月には4・28まで悪化した。同月は5勝20敗1分けの勝率・200と失速し、1カ月で2位から最下位まで転落した。今季の結果を踏まえ、栗山流オープナーがどんな進化を遂げるか注目したい。

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