西 気迫の10勝目 球団史上初 FA移籍1年目2桁勝利

[ 2019年9月29日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神7―0DeNA ( 2019年9月28日    横浜 )

1回無死、梶谷の打球を足で止める西(撮影・大森 寛明)
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 痛みに耐えてもぎ取った格別の10勝目だ。28日のDeNA戦で西が初回、先頭打者・梶谷の打球を右足に当てるアクシデントがありながら、5回無失点。4安打されながら3つの併殺で切り抜け、打線の援護と中継ぎ陣の好リリーフで2年連続6度目の2桁勝利を達成した。

 「普通に痛い。本当に投げづらかったけど、今、自分が持てるものを出そうと。前日に梅野に連絡して、そういう風には言っていたんで。ハプニングがあった中で、何とかゼロでと思っていた」

 梶谷の打球は自身の右側へのゴロ。投手の本能で、危険を承知で足で止めに行ってしまう。右くるぶし当たりに当たった球を自ら拾い何とかアウトにしたが、直後に痛みでその場にうずくまった。

 その影響もあり、初回は2死一、二塁、2回は無死一、二塁を招いたが、あと1本を許さず。5回でマウンドを下りても、絶対に負けられない試合で自らの仕事を果たした。

 「打球が当たって迷惑をかけてしまったけど、勝ちが付くイニングまで投げさせてもらって感謝したい」。前夜にLINEがきた梅野は「精一杯できることをやろう。明日の試合を楽しんで、お互いに頑張ろうという話だった」と証言する。今季から組むバッテリーの集大成だった。

 阪神にFA移籍した投手の1年目での二桁勝利は史上初。「それは知らない。過去の成績なので。今、自分たちがつくり上げてきたものを梅野と出すことができて満足している」。自らの投球で望みをつないだCSで、万全の快投を見せたい。
(山添 晴治)

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