阪神10失点大敗 矢野監督は先発陣に奮起促す「いるメンバーの中でどうしていくか考える」

[ 2019年8月5日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神5―10広島 ( 2019年8月4日    マツダ )

7回、糸原の適時打で生還した北條、原口、近本を迎える矢野監督(撮影・坂田 高浩)
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 阪神は4日の広島戦に今季8度目となる2桁10失点で大敗した。遊撃糸原の前でバウンドが変わった鈴木の左前打は不運としか言いようがない。初回1死一、二塁で併殺打で脱出のはずが一転、先制点を奪われた上に、ピンチ拡大。ベテラン左腕の岩田は完全に流れにのみ込まれた。会沢の左前適時打、そしてメヒアの3ランであまりにも重すぎる5失点だ。

 「ゴロピッチャーがホームランを打たれたらダメでしょう…。それだけです」

 さらに2回にも2失点して立ち直る気配すら見せないまま自身最短でマウンドを降りた。8安打7失点。わずか52球。前回7月28日の巨人戦で初回に7失点するなど3回9失点の借りを返してこいと送り出していた矢野監督も、さすがに終始険しい表情。試合後に2軍降格を決定した。

 「結果が出なかったら一緒。あそこ(前回)からの奮起を期待したんだけど同じだった。抹消します」

 岩田だけではなく、先発投手は直近8試合すべてで先制点を許し、うち7試合が初回に奪われている。指揮官も「先発をさせるやつがたくさんいるチーム状況じゃないんでね。岩田にも何とか頑張ってもらって、チームの安定というところをしてほしかったんだけど…。いるメンバーの中でどうしていくかを考えます」と8月戦線は投手のやり繰りを覚悟しての決断だった。

 これで夏の長期ロードはカード負け越しスタートとなった。3位の広島とは4・5ゲーム差。優勝争いからは脱落気味で、CS進出の可能性も遠ざかっている。101試合を消化しての借金4、4位という順位は昨季と同じだ。昨季はペナントレースの最終盤でズルズルと最下位まで後退しただけに、こちらも同じ轍(てつ)を踏むわけにはいかない。

 残り42試合は、これまで以上に1戦必勝の心構えになる。「諦めない」「超積極的」「誰かを喜ばせる」――。チーム方針の3カ条を今こそ示すとき。そして矢野ガッツを今こそ見せるときだ。(山本 浩之)

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2019年8月5日のニュース