輝星、根尾にリベンジ誓う フレッシュ球宴で激突「直球だけで抑えたい」

[ 2019年6月27日 05:30 ]

投内連携練習を行う吉田輝(撮影・高橋茂夫)
Photo By スポニチ

 日本野球機構(NPB)は26日、若手有望選手が出場するフレッシュオールスターゲーム、イースタン・リーグ選抜―ウエスタン・リーグ選抜(来月11日、楽天生命パーク宮城)の出場42選手を発表した。日本ハムからは3選手が入り、吉田輝星投手(18)は金足農で出場した昨夏の甲子園決勝、大阪桐蔭戦で本塁打を打たれた中日・根尾へオール直球での三振奪取を誓った。来月10日に先発メンバーが発表される。

 柔和だった表情が一気に引き締まった。生まれ育った東北で行われる祭典について「縁を感じるし、うれしい」と笑顔で語っていた吉田輝が「中日・根尾」についての質問をぶつけられた時だ。昨夏の甲子園決勝で本塁打を浴びたライバルとの「プロ初対戦」について問われると、自然と言葉に力が入った。

 「変化球はいらない。直球だけで抑えたい。直球だけで3球三振。それが一番の理想」

 昨夏の甲子園は秋田県勢103年ぶりに準優勝を達成も、疲労がピークだった決勝は大阪桐蔭に大敗した。根尾は中日へ。自身は根尾の「外れ1位」で日本ハムに入った。そしてフレッシュ球宴という舞台で再び訪れた対戦チャンス。プロ入り後もこだわり、磨き続けている直球で真っ向勝負を挑むつもりだ。

 将来のエース候補は、着実に成長曲線を描いている。来月12日に札幌ドームで行われた広島戦ではプロ初登板初先発でセ・リーグ王者の広島を相手に5回1失点で初勝利。2度目の先発だった23日の中日戦は3回5失点で黒星を喫したが、次回登板は再び本拠地のファンの後押しを受けることができる来月4日の西武戦が濃厚だ。

 チームは貯金2ながら4位に低迷。ここ10試合は2勝7敗1分けと大失速だ。18日のDeNA戦では開幕投手も務めた上沢がソトの打球を左膝に受けて膝蓋(しつがい)骨を骨折。今季中の復帰は絶望的で、高卒1年目ながら吉田輝に対する首脳陣の期待は大きい。

 日本ハム勢は過去のフレッシュ球宴で中田や鶴岡がMVPを獲得して飛躍の足掛かりとした。吉田輝も「ピッチャーでMVPは相当(難しい)と思うけど、全力を出し切って結果がついてきたらうれしい」と目を輝かせる。コンディションに問題がなければ先発登板が有力で「短いイニングだと思うので、直球だけで抑えられるような威力ある直球に仕上げたいです」と意欲。幼少期に両親と何度か足を運んだ楽天生命パークを舞台に、魂を込めた直球で再び夏の話題を独占する。(山田 忠範)

続きを表示

2019年6月27日のニュース