阪神マルテ誕生 掛布氏「31」継承「神様が導いてくれた」

[ 2018年12月29日 05:30 ]

阪神と契約し、さっそくユニホームを着て意気込むジェフリー・マルテ(球団提供)
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 阪神は28日、新外国人のジェフリー・マルテ内野手(27=前エンゼルス)と契約を結んだと発表した。1年契約で推定年俸は100万ドル(約1億1000万円)。最下位からの大逆襲を狙う矢野阪神に不可欠だった、最後の1ピースが加わった。16年には15本塁打を記録するなどメジャー実働4年間で30本塁打を放った右の大砲候補。母国のドミニカ共和国で正式契約を結んだマルテは球団を通じて喜びを表現した。

 「日本でプレーする機会を与えてくれたタイガースに感謝したいと思います。神様がタイガースに導いてくれたものだと思います」

 矢野監督から「4番を打ってくれるのが理想。30発もいけるんじゃないかな」と大きな期待を寄せられている。そんな新助っ人の背番号は31。マルテが歴代選手を知っていたかは不明だが、自らが希望した番号というところに、運命みたいなものが感じられた。

 猛虎の背番「31」といえば「ミスタータイガース」と称され、球団唯一の日本一となった1985年も4番打者として貢献するなど通算349本塁打を放った掛布雅之(現阪神オーナー付シニア・エグゼクティブアドバイザー)がいる。1974年から88年まで背負った後、2軍監督だった2016、17年に再び付けた。そんなレジェンドからは「31番をグラウンドで再び輝かせてもらいたい。4番打者として、チームを日本一に導く活躍を期待しています」とエールを送られた。

 外国人選手で背負うのは1968年から73年までプレーしたカークランド以来、2人目となる。先輩助っ人は球団の外国人野手ではバース、マートンと並ぶ最長6年間在籍。来日1年目には133試合出場で37本塁打を放つなど通算126本塁打を記録した。

 「自分の持っているものをすべて出し、ベストを尽くしてタイガースに貢献したいと思います」

 先人たちが結果を残し、重みと伝統ある番号へと進化させてきた。マルテも覚悟を持って、新天地での戦いに挑む。(山本 浩之)

 ◆ジェフリー・マルテ 1991年6月21日生まれ、ドミニカ共和国出身の27歳。07年にアマチュアFAでメッツと契約。タイガース時代の15年7月5日にメジャーデビュー。16年からエンゼルスでプレー。守備は主に一塁で三塁や左翼でも出場。1メートル85、99キロ。右投げ右打ち。

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