宮崎産業経営大・杉尾10K 大金星!創価大6―2撃破

[ 2018年6月13日 05:30 ]

第67回全日本大学野球選手権第2日・1回戦   宮崎産業経営大6―2創価大 ( 2018年6月12日    東京ドーム )

<創価大・宮崎産業経営大>8回2失点の好投を見せた宮崎産業経営大・杉尾(撮影・島崎忠彦)
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 1回戦7試合と2回戦1試合が行われた。初出場の宮崎産業経営大が6―2で創価大を撃破。エースの杉尾剛史投手(3年)が8回2失点、10奪三振と好投した。東北福祉大は広島大に快勝し、2回戦の相手だった東海大北海道が出場辞退による不戦勝で、8強一番乗り。昨年準優勝の国際武道大も準々決勝に進んだ。

 全国1勝の夢がかなった。22度出場を誇る強豪を撃破する金星。エース・杉尾は8回2失点、10三振を奪う力投を見せた。勝利の瞬間はベンチから声を出し、歓喜の輪に加わった。「凄くうれしい。ホッとした。いつも通りやれた」と笑顔を見せた。

 宮崎日大3年夏に甲子園出場も初戦敗退。「期待に応えられず申し訳ない気持ちでいっぱいだった」。強豪校からの勧誘もあったが、地元を最優先に全国的には無名の宮崎産業経営大に進学した。

 当初は「週3日は休みで自主練もしない。かなりびっくりした」。それでも「このままじゃダメ」と先輩を説得しながらチームの意識を高めた。専用球場はなく授業とアルバイトを両立しながら全員が自主練でカバーする。

 杉尾はプロ野球のキャンプ見学や動画で投球を研究。冬は週5日、150球以上投げ込んで球速を147キロまで上げた。この日は3種のスライダー、巨人・菅野を参考にしたワンシーム、チェンジアップ、スライダーも操り、創価大をほんろうした。

 創部から32年間指揮する三輪正和監督は「勝っていいのかな。出来過ぎ」と感無量。杉尾のグラブは宮崎産黒毛和牛の革を使用し、宮崎県のシルエット入りと郷土愛たっぷり。故郷への恩返しを誓う3年生右腕は「この舞台で少しでも成長したい」と力を込めた。 (松井 いつき)

 ◆杉尾 剛史(すぎお・つよし)1997年(平9)10月6日生まれ、宮崎県出身の20歳。小1から野球を始め、宮崎リトルシニアを経て宮崎日大に進学。2年春からエースで3年夏の甲子園出場も1回戦で上田西(長野)に敗れた。大学では1年春からリーグ戦に登板。1メートル73、78キロ。右投げ右打ち。

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