新人王争いの行方は…大谷ライバルはヤ軍2選手 5月9発トーレス、安打数断トツのアンドゥハー

[ 2018年6月3日 11:00 ]

<エンゼルス・レンジャーズ>ベースランニングの最中、ソーシア監督(右)とグータッチする大谷(撮影・大塚 徹)
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 5月のMLB月間優秀各賞が2日(日本時間3日)に発表された。エンゼルス・大谷翔平投手(23)は3・4月の月間最優秀新人賞を受賞していたが、2カ月連続受賞はならず。ア・リーグ5月の同賞は、新人王争いで最大のライバルと目されるヤンキースのグレイバー・トーレス内野手(21)が受賞した。

 大谷の投手成績は、4月が4試合で2勝1敗、防御率4・43、26奪三振に対し、5月は4試合で2勝0敗、防御率2・16、31奪三振。安定感を増していた。

 一方で打撃成績は3・4月が打率・341、4本塁打、12打点に対し、5月は打率・254、2本塁打、8打点。出場試合数は3・4月の12試合から18試合へ増やしていたが、数字は下げていた。

 もっとも5月に急増させたのが四球で、3から11にアップ。出塁率で見れば3・4月の・383に対し、5月も・371と大差はなかった。

 対するトーレスの5月成績は24試合で打率・317、9本塁打、24打点。文句のつけようのない活躍ではあった。大谷より少し遅く4月22日にメジャーデビュー。5月21日のレンジャーズ戦からは4試合連発含む4戦5本塁打と大暴れした。

 投手で新人王争いのライバル一番手は身内にいる。エンゼルスの先発ローテーションをともに支え、1日に勝利投手になったばかりのジェイミー・バリア投手(22)。ここまで7試合で5勝1敗、防御率2・48の数字を残す。ただ大谷がいることで先発6人制の影響もあり、翌2日にオプション行使により傘下3Aに降格。故障者との入れ替えでなければ、次回登板は早くて10日後となる。こうしたチーム事情から登板回数は制限され、規定投球回到達もおぼつかない。

 野手のライバルはヤ軍にもう一人いる。正三塁手の座を不動としているミゲル・アンドゥハー内野手(23)。1日現在で打率・292、6本塁打、20打点。本塁打と打点数は大谷と全く一緒。ただ52安打はリーグ新人トップで、トーレスの38安打、大谷の31安打を離す。新人で唯一規定打席にも達している。

 今後の新人王争いの行方は大谷VSヤ軍の二塁手&三塁手という構図になりそう。新人王は全米記者協会の記者投票で決まる。投打二刀流の大谷は他の選手と単純に数字の比較は難しく、ここまでのインパクトを考えれば本命と十分言い切れるだろう。(記者コラム・後藤 茂樹)

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