大谷 WBCは中7日で二刀流 投手先発3試合、間にDHか代打起用

[ 2017年1月25日 05:30 ]

WBCでは中7日で二刀流起用される大谷
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 3月に第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)を戦う侍ジャパンの「世界一ローテーション」が固まった。小久保裕紀監督(45)は24日、東京都内で追加8選手を発表。会見の中で4人を先発投手に指名した。エースの大谷翔平投手(22=日本ハム)は3月7日のキューバとの開幕戦に続き、野手起用を経て15日の2次ラウンド第3戦へ。そこから日本時間23日の決勝戦に臨むプランだ。

 小久保監督は開幕キューバ戦の先発投手について「もちろん候補は(頭の中に)ある」と話した。「強い相手だし、経験したことのないような緊張感で選手もスタートする。勝ち上がっていくには非常に大事な初戦。重圧の中で、しっかり結果を残せるであろう投手に託したい」。託す相手は二刀流にして、絶対的なエース。大谷から世界一奪回へのローテーションがスタートする。

 先発陣は大谷に加えて菅野、則本、石川。小久保監督は「その4人を候補と考えている」と明言した。大谷は開幕戦の後は、中7日で15日の2次ラウンド第3戦に臨むことが有力だ。間隔を空けるのは、投打の二刀流での出場を模索するため。「日程的に、どこで野手にするのが可能か。日本ハムや栗山監督と話をする。(野手の)可能性はある」。DHや代打で出場した場合の疲労も考慮し、幅を持たせたローテーションとなる。

 2次ラウンドでは、菅野と登板順が入れ替わる形。1次ラウンドB組を1、2位のどちらで勝ち上がっても、14日の対戦相手は同じB組のもう1チームとなる。最有力はキューバ。大谷先発なら開幕戦に続く激突になり、打者に手の内を把握されているなどの不利が浮上する。それだけに「(開幕戦と14日の投手は)変わると思う」と小久保監督。あらゆるケースを想定しても、大谷の中7日はベストといえた。

 日本ハムでは、先発登板の前2日と翌日を外してDHなどに入るのが二刀流の基本パターン。このまま大会日程に当てはめると、10〜12日には打者出場が可能だ。2次ラウンドを勝ち抜き米国の地を踏むと、決勝戦は日本時間23日。ここで大谷が投げれば、いずれも中7日で3度のマウンドに上がることになる。世界一を呼ぶ「ラッキー7」ローテーション。侍ジャパンでは背番号16をつける大谷が、2大会ぶりの覇権を狙う中心にいる。

 選考を終えた小久保監督は、全選手に自ら連絡をして「ともに世界一を獲りにいこう!」と伝えたという。大谷へのその言葉は、より熱を帯びたものだったに違いない。会見で目標を聞かれた際には、質問にかぶせるほどの勢いで「世界一です」と宣言した。二刀流右腕に、その悲願を託す。 (鈴木 勝巳)

 ≪球数制限影響なし≫投手の球数制限は、13年の前回大会のルールが引き継がれる。1次ラウンド65球、2次ラウンド80球で、準決勝と決勝は95球。また、50球以上投げた場合は中4日、30球以上あるいは2試合連続登板の際は中1日の間隔を空けなければならない。これは投手だけの制限で、大谷のように投打で出場する際には適用されないため、二刀流での出場が可能になる。

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