ダル メジャー最速タイ158キロ出た 復帰へアゲアゲ「質上がってる」

[ 2016年5月8日 05:30 ]

<エクスプレス・ゼフィールズ>平均球速153キロと調子を上げるダルビッシュ

パシフィックコースト・リーグ 3Aラウンドロック5―3、3Aニューオーリンズ

(5月6日 ラウンドロック)
 レンジャーズ・ダルビッシュ有投手(29)が6日(日本時間7日)、傘下3Aラウンドロックの一員として右肘手術後2度目のリハビリ登板に臨み、前回を上回る最速98マイル(約158キロ)をマークした。3回を2安打1失点と手術後初安打初失点を許したものの、投球の力強さは格段にアップした。

 公称収容人数8631人の3Aラウンドロック本拠地デル・ダイヤモンドが、それを上回る1万3194人で膨れあがった。お目当てはもちろんダルビッシュ。初回1死、アンディーノを差し込んでファウルさせた3球目が98マイルを計時すると、場内が一気に沸いた。

 「球速が出ていたし、前回より良かったと思います。アベレージが上がっていた。良かった分、真っすぐが多くなり、ちょっと疲れてしまった」

 前回1日の傘下2Aフリスコでの初のリハビリ登板で、97マイル(約156キロ)を2度計時。ダルビッシュが言うには「2マイルほど遅い」スピードガンでその数字を叩き出して驚かせたが、今回は球場表示で98マイルが2球あった。さらに97マイルは11球、96マイル(約154キロ)も11球。全50球中、27球が95マイル(153キロ)を超え、速球系(フォーシーム、シンカー、カットボール)の平均球速は95・33マイル(約153・39キロ)。前回平均の93・44マイル(約150・34キロ)をはるかに上回った。

 米記録サイト・ファングラフによれば、昨季規定投球回に達した先発投手で、速球系の平均球速がこの日のダルビッシュを上回ったのはリチャーズ(エンゼルス、95・7マイル)、ベンチュラ(ロイヤルズ、95・6マイル)、コール(パイレーツ、95・5マイル)の3人だけだ。

 投球回数が3イニングと限定されたこの日との単純比較はできないが、球速だけではない。「フォーシームは空振りやこすったファウルがあった。シンカー(ツーシーム)もよくゴロになっていて、速球系は質が上がっていると思う」。打者の反応を見定めてうなずいた。

 チームに背番号11の選手がいたため、75番のユニホーム姿でマウンドへ。スタンドにはダルビッシュのユニホームを着たファンも多かったが「自分は75番なので誰もいなくてさびしかったです」と冗談で笑いを誘った。今後もリハビリ登板を重ね、イニング数と球数を増やしメジャーのマウンドを目指す。「チームのスケジュール通りになると思う。(あと)2、3週間ぐらい」。有力視される5月27日(日本時間28日)からのパイレーツ3連戦での復帰へ、また一段ギアが上がった。(ラウンドロック・後藤 茂樹)

 ▼ラウンドロック・ニコラス(ダルビッシュをリード)速球に伸びがあり打者をどんどん攻めていた。彼は完璧主義者。全ての球を自在に操ることを目指している。

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