阪神・藤浪 22歳誕生日に白星を!12日バースデー登板へ

[ 2016年4月12日 05:30 ]

物思いにふける藤浪

 自然体で「記念日星」をつかみ取る。12日に22歳の誕生日を迎えた阪神・藤浪晋太郎投手(22)が、DeNA戦(甲子園)に先発。2年連続の「バースデー登板」となったが、余計なことは考えずに投球に集中することを明言。自身初の開幕3連勝でチームの連敗を止め、リーグ1番乗りで3勝目を挙げる意気込みだ。

 22年前の4月12日。未来の阪神を背負って立つことになる藤浪はそのお膝元・大阪で産声を上げた。3620グラムの大きな男の子はすくすくと成長。小1で野球を始めると、ズバ抜けた長身と運動能力で瞬く間に頭角を現し、今や球界を代表する右腕となった。2年連続の「バースデー先発」を前に、プロの投手らしく雑音を封印し、自らの仕事に専念することを誓った。

 「僕の中で野手の『バースデーアーチ』にはいいイメージがあるけど、投手の『バースデー勝利』というイメージはあまりない。なので、あまり気にしないようにしたい。やることは限られているので、できることを最大限にやりたい」

 この日は快晴の甲子園球場でランニング、キャッチボールなどで汗を流した。オープン戦では1試合登板したが、公式戦では今季初の本拠地のマウンド。大阪桐蔭時代から数々の伝説をつくってきた聖地だけに「投げやすいし、イメージのいい球場。しっかりマウンドに(フォームを)合わせて投げたい」と意気込みを口にした。

 昨年の4月12日は甲子園での広島戦に先発。自身に勝敗はつかなかったが、7回9安打3失点の粘投でチームは勝利を飾った。毎年「自分ではあまり買わないものを贈っています」という母・明美さん(51)からは13年のベルト、14年のTシャツに続き、靴下をプレゼントされた。いつも支えてくれる両親に、また1年分、たくましくなった勇姿を見せる機会が今年もやってきた。

 こちらは新体制でガラッと生まれ変わったチームは、広島3連戦(甲子園)で粘りながらも1勝2敗。今季初の負け越しを喫し、連敗中だ。連日の総力戦となっており、週初めの先発を任される藤浪には長い回を投げ抜くことが期待される。

 「勝つことが1番。勝った上で長いイニングを投げられるようにと思ってやっている。あした(12日)もその目標が達成できるようにしたい」

 3日の金本監督の誕生日は、敵地で3本塁打が飛び出してDeNAに圧勝。藤川が阪神復帰後初勝利を挙げ、指揮官の記念日を飾った。さあ、今度は藤浪の出番だ。DeNA戦は昨季4戦4勝という抜群の好データも残る。チームの連敗ストップ、そして自身初の開幕3連勝へ。バースデー白星で自らを祝う。 (山添 晴治)

 ▼藤浪の昨年4月12日VTR 広島戦(甲子園)に先発。2回に自らの犠飛などで2点を先制したが、5回に2本の適時打を浴びて同点とされ、6回には松山の二塁打を起点に失策絡みで勝ち越しを許した。7回9安打3失点(自責2)で降板。しかし、8回に鳥谷の逆転2ランが出て藤浪の黒星が消え、そのまま4―3で勝利。「チームが勝ったので、それが一番です」と話した。

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