京大くん キャンプ1軍スタート決定 体力測定6項目中5つ「A判定」

[ 2015年1月24日 05:30 ]

必勝祈願に訪れた成田山新勝寺の総門に向かうルーキー田中(中央)らロッテナイン

 ロッテは23日、QVCマリンでスタッフ会議を行い、ドラフト2位・田中英祐投手(22=京大)が沖縄県石垣島での春季キャンプ(沖縄県石垣市)で1軍スタートすることが決定した。新人では同1位の中村奨吾内野手(22=早大)ら大学生4人全員が1軍、高校生3人が2軍となった。また、井口、福浦、サブローのベテラン勢は、調整のペースを任せるため2軍スタートとなった。

 「センター試験」は合格だ!成田山新勝寺での必勝祈願を終えて、さいたま市の選手寮に戻った田中の携帯電話に、球団スタッフから着信が入った。「キャンプは1軍です」――。“サクラサク”の吉報だった。

 「1軍でやりたかった。自分が持っているものを全て見てもらいたい」。昨秋のドラフト会議から3カ月。プロの第一関門を突破した。

 首脳陣は「京大」という話題性だけで1軍スタートを決めたわけではない。伊東監督が「体力的には1軍の練習に十分ついていける」と説明するように、9日に始まった新人合同自主トレでは驚異の運動能力を見せつけた。持久力とスピードをテストするシャトルラン、ポール間ダッシュなどのランニングメニューは新人7人中1位。さらに、体力測定では、測定を開始した11年以降の新人投手では過去最高となる背筋力の数値をマークした。

 これらのデータを基に、トレーニング担当のコーチ陣が項目ごとに「A」「B」「C」とランク付けし、各選手の「通信簿」が会議で報告された。「心肺持久力」「筋持久力」「柔軟性」「敏しょう性」「スピード」「パワー」の6項目のうち、B判定だった「筋持久力」以外はA判定。大迫1軍トレーニングコーチは「実際にこの目で見るまでは甘く見ていた部分もあったけど、冗談抜きで運動センスは素晴らしかった」と太鼓判を押した。

 春季キャンプのテーマは「競争」だ。伊東監督は「リタイアしてもいい。プロのレベルを体感して、何かを感じてくれれば。それも勉強ですよ」と期待を込めた。1軍スタートの投手は19人で、2月17日に2軍は石垣島から2次キャンプ地・鹿児島県薩摩川内市に移動する。ここで1軍投手陣は15人前後に絞り込まれる。「自分の何が通用するのか確かめたい。開幕1軍を目指したい」と田中。南国のサバイバルレースに飛び込んでいく。

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