大隣「ローテ守る」開幕投手も視野!聖夜のV査定1300万円増

[ 2014年12月25日 05:30 ]

サンタに扮し「ファンに恩返しを」と話す大隣

 大一番V査定で一発回答だ!ソフトバンク・大隣憲司投手(30)が24日、ヤフオクドームで契約更改交渉に臨み、1300万円増の7300万円(金額は推定)でサイン。難病の黄色じん帯骨化症から復帰した今季は3勝1敗だったが、ここ一番での快投が評価された。また初のリーグ最多安打を獲得し、来季背番号「7」で臨む中村晃外野手(25)は7700万円で更改した。

 晴れ晴れとした顔で大隣が会見場の椅子に座った。「大変評価していただきました。来年もまた頑張ろうという気になりました」

 国が指定する難病のひとつである黄色じん帯骨化症からの復帰を目指して臨んだ今季は初登板が7月13日の日本ハム戦(札幌ドーム)だった。そこから3勝1敗。数字だけを取り上げれば、6000万円の年俸ベースの選手としては物足りないかもしれない。しかし、9月16日に優勝を争っていたオリックス戦での完封に始まり、勝てば優勝の10・2大決戦で6回4安打無失点。さらにCS最終戦の第6戦、日本シリーズ第3戦と大一番で強烈な印象を残した。

 V景気やポストシーズンで球団が得た収入を考えれば、1300万円アップは十分に想定内か。むしろ、さらなる上積みがあってもおかしくない働きだったが大隣はどこまでもナイスガイ。「シーズンに関しては登板も少なかったですし、自分の中では10・2からのCSというところをどれだけ評価してもらえるのかなと思っていたので、そこを評価してもらった」と納得のサインだったことを強調した。

 もちろん、今季の復活劇で満足はしていない。「病気をしている方を少しでも支援できれば」と“大隣サンタ”は慈善活動に意欲を示す一方で「中身の濃い3カ月を過ごせたと思うので、この経験を来年に生かさないと意味がない」と意気込んだ。よって、来季のノルマは1年間ローテを守ること。さらに開幕投手も視野に入れていることを明言した。

 「キャンプ初日からアピールできる体をつくってやっていけば可能性はないわけじゃない。感謝の気持ちを忘れずに」。今は復活ストーリーの序章が終わったに過ぎない。来季から大隣の本編がスタートする。

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