巨人・坂本 戦後最年少タイ主将に 原監督サプライズ指名

[ 2014年12月12日 05:30 ]

阿部(右)が運転するカートに乗りVサインを見せる坂本

 巨人の坂本勇人内野手(25)が10日(日本時間11日)、優勝旅行先のハワイで原辰徳監督(56)から来季の主将に指名された。8年間務めた阿部慎之助捕手(35)が今季限りで退任。坂本は巨人19代目となり、ウエルカムパーティーで所信表明した。27歳シーズンで主将を務めるのは広岡達朗らに並ぶ戦後最年少。V9以来のリーグ4連覇を目指す15年シーズンは若いチームリーダーがけん引する。

 優勝旅行恒例のウエルカムパーティー。その冒頭で原監督が突然切り出した。「来季からのキャプテンは坂本勇人!」。サプライズに、どよめく会場。指揮官は「勇人、おいで!」と叫び、そのまま壇上に手招きした。

 「ここで勇人を主将にしますが、異議はないですか?なければ大きな拍手を下さい」。満場一致の拍手に包まれ、ハワイで巨人19代目の主将が誕生した。しかも、27歳シーズンで主将を任されるのは戦後最年少タイ。マイクを握った坂本は「突然のことでビックリしていますが、まだまだ未熟者で皆さんのお力を借りることが、多々あると思います。精いっぱい頑張りますので、どうぞよろしくお願いいたします」と所信表明し、2度目の拍手が湧き起こった。

 高卒2年目でレギュラーを奪取し、来季で9年目を迎える。侍ジャパンのメンバーとしても13年の第3回WBCに続き、11月の日米野球にも出場。「年下の選手も増えて、自分が引っ張っていかないと」と責任感を見せ、17年に予定され、王座奪還を目指す第4回WBCでは内野陣のリーダー格として期待されている。小・中学校時代の同級生だったヤンキース・田中はメジャーで活躍しているが、国内では坂本が「球界の顔」になった。主将の大役が巡ってくるのは自然な流れといえる。

 原監督は2年前から坂本を阿部の後継者として期待。今回、主将に指名する上で「(昨季までの選手会長)内海、(前主将の阿部)慎之助とも相談して(決めた)」と明かした。07年から8年間の長期にわたって主将を務めた阿部も「しっかりと支えていけるように」とサポートを約束した。

 巨人は来季、V9以来のリーグ4連覇とともに3年ぶりの日本一奪回を狙う。その常勝軍団を束ねるのが、14日に26歳の誕生日を迎える坂本だ。プロ野球選手として、最も脂が乗り始めた時期。主将という重責を背負い、それに打ち勝つことで、坂本は「一流」から「超一流」になれる。

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