西岡、11日に右肘手術へ 悩まされ続けた“元凶”遊離軟骨除去

[ 2014年11月1日 06:20 ]

右肘を手術することになった西岡

 阪神・西岡剛内野手(30)が、今月11日に「右肘遊離軟骨の除去手術」を受けることが、31日までに決まった。悩まされ続けた右肘痛の元凶を排除する。日本シリーズは自らの守備妨害で幕を閉じ、悔しさいっぱいで終えた一年。今季終盤戦と同じく三塁での起用が増えるであろう来季へ向け、一切の不安要素を消し去っていく。

 万全の状態で阪神入団3年目を迎えるため、西岡が大きな決断を下した。「右肘の手術を受けます」。今季、たび重なる激痛に悩まされ、練習中ですらサポーターが欠かせなかった箇所を完全にクリーニングし、心機一転、逆襲の15年シーズンへ向かうことを決めた。遊離軟骨、通称「ネズミ」の除去は内視鏡での処置となるため、リハビリが順調なら来年2月のキャンプインには十分間に合う見通しだ。

 最初に影響が出たのは2月の宜野座キャンプ時だった。第2クール中に違和感が出て、検査のために緊急帰阪。数日で再び宜野座へと戻っては来たが、それ以降は痛みや患部がロックする症状との戦いだった。加えて、開幕後の3月30日巨人戦で守備中に福留と激突し、左右の第一ろっ骨や鼻骨を骨折。過酷なリハビリを余儀なくされ、右肘へのケアに使う時間も多くは取れなかった。

 復帰後は上本の台頭もあり、スローイング距離の長い三塁に固定されたことも少なからず負担を呼んだ。広島、巨人とのクライマックスシリーズ、そしてソフトバンクとの頂上決戦では痛み止めを打ちながらの出場が続いていた。11日に手術を行えば、来春キャンプまでに十分な調整期間を確保することができる。激突による大けがも癒え、1軍で戦えるだけの状態であることは証明済み。残された「右肘」という不安要素を消し去ることができれば、来季、不動の「1番・三塁」を託すことも可能だ。

 「阪神に呼ばれて、優勝するために入った。それができなくて、ファン、チームメート、球団には申し訳ない、という言葉では済まされない」

 前夜の日本シリーズ第5戦。0―1の9回1死満塁で打席が巡ってきたものの、最後は自身の守備妨害というまさかの結末で移籍2年目は終戦してしまった。悔しい思いを抱え、早くもリベンジに燃えている。2年契約を満了したものの、来季の残留は決定的。必要としてくれたチームへ恩返しをするためにも、西岡はなりふり構わず完全復活を目指していく。

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