守護神どうした…呉昇桓 交流戦3度目の救援失敗、2死取ったのに

[ 2014年6月18日 08:40 ]

<神・日>9回2死一、二塁、西川に適時二塁打を打たれた呉昇桓(手前)

交流戦 阪神4―3日本ハム

(6月17日 甲子園)
 目前だった藤浪の5勝目が吹っ飛んでしまった。2―1で迎えた9回。阪神の呉昇桓(オ・スンファン)が簡単に2死を奪いながら、まさかの逆転を許した。

 誰がこんな展開を予想できただろうか。石川慎、佐藤賢をたった10球で連続三振。あと1人で打席に立ったのは、8番打者の大野とくれば…。だが、勝負は最後まで分からない。その大野が遊撃内野安打で出塁すると、中島卓も四球で続いた。2死一、二塁。西川に対してフルカウントからの6球目は内角低めストレートを投じたが、痛烈に右翼線を破られてしまった。悠々と2者が生還。自慢の「石直球」を文字通り粉砕された。

 セ・リーグで登板した18試合では1度も救援失敗がなかったが、交流戦に入ってからもがき苦しんでいる。出だしから3連続セーブと順調だったが、5月28日の西武戦(甲子園)で1点リードを守りきれず来日初黒星。すると6月3日の楽天戦(コボスタ)でも、悪夢が待っていた。

 3―1の9回途中からメッセンジャーの後をついだが、ここでも守護神としての役割を果たせない。犠牲フライで1点差に迫られると、最後は2死走者なしから2点を奪われサヨナラ負けを喫した。そして、この夜。都合3度目の救援失敗は味方打線の奮起で「負け」こそつかなかったが、後味の悪さだけが残った。

 思えば、セ・リーグ期間中の好調ぶりは、安定感抜群の呉昇桓によるところが大きかった。波に乗りきれない戦いが続く交流戦。その象徴のような一戦となった。

続きを表示

2014年6月18日のニュース