虎株主 ダメ出し3連発 福留&和田采配&フロントに

[ 2014年6月14日 05:30 ]

練習中に渋い表情の和田監督

 阪神が傘下の阪急阪神ホールディングス(HD)の株主総会が13日、大阪市北区の梅田芸術劇場で行われた。ここまで32勝30敗、首位・巨人と3・5ゲーム差の3位という和田阪神の戦いぶりを株主が厳しく指摘。(1)打撃不振で2年続けて結果の出ていない福留(2)和田監督の采配(3)チームづくりにビジョンが見えないフロント…に“ダメ出し”がされた。

 交流戦に入って連勝がなく、最大9あった貯金も気がつけば2つ。波に乗れない今季の戦いぶりに株主からの叱責が相次いだ。“無風”だった昨年から一転、やり玉に挙げられたのが、打撃不振のため10日に2軍落ちした福留。男性株主は「2軍に落ちて、外国から帰ってきて全然活躍していない人がいる」と名指しこそしなかったが、辛らつな言葉は明らかに福留に向けられていた。

 移籍2年目の今季も昨年同様に開幕から苦しみ、39試合で打率・188、2本塁打、9打点と低迷。和田監督ら首脳陣は我慢強く起用を続けてきたが、11日からは2軍戦で復調をはかっている。そんな現状をあざ笑うかのように同じ株主の言葉は、さらに熱を帯びた。

 「和田監督もなぜ、今まで使っていたのか。なぜ、このタイミングで外すのか。(試合でも)訳が分からんことして負けてくれる。今年で(3年契約最終年の)3年目。続投はないと思うので、あとがないなら本気でやれ!」

 批判は采配面にも及んだ。3日の楽天戦、6日のオリックス戦はいずれも試合終盤で逆転負け。それぞれに守備固めのタイミング、投手の交代期に疑問が残った。南信男球団社長は「苦しい戦いが続き申し訳なく思う」と謝罪した上で「ベンチが原因で負けたことがあるかもしれないが選手起用、采配は監督の専権事項。信頼して任せている」と語った。

 チームが上昇しない矛先は、フロントにも向けられた。別の男性株主も勢いよく続いた。

 「チームづくりに忸怩たる思いがある。大リーグで使えなくなった選手を買いあさる。(過去の城島や小林宏ら)不良債権というか同じことの繰り返しになる。金でチームをつくるのはやめてほしい。スカウトを信頼して自前の選手を育ててほしい。本当に変えないといけないのはフロントではないか」。そこまでを一気に話し終えると、4236人が参加した会場からは拍手が起こった。くすぶる虎党の不満が、一気に噴出する形となった。

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2014年6月14日のニュース