松井裕 新人王へ吉兆!則本と同じ122本に同じ部屋も「悔しいです」

[ 2014年1月13日 07:11 ]

楽天新人合同自主トレでシャトルランを終えた松井裕

 新人王への吉兆だ!楽天の新人合同自主トレが12日、コボスタ宮城の室内練習場でスタート。ドラフト1位の松井裕樹投手(18=桐光学園)は毎年恒例のシャトルランで新人9選手中で2位の122本を記録した。これは昨季15勝で新人王に輝いた則本昂大投手(23)と全く同じ数字で、9日の入寮でも、結婚により退寮した先輩右腕が使用していた部屋に入ったばかり。怪物左腕がタイトルへの「運命」を感じさせた。

 悔しそうな表情を浮かべて倒れ込んだ。新人合同自主トレ初日の恒例行事であるシャトルラン。9選手中、最年長26歳の相沢(日本製紙石巻)の129本に次ぐ122本で2位に終わった松井裕は、言葉に負けん気の強さをにじませた。

 「シャトルランの前に相沢さんに“おまえには負けない”と言われていたので、勝ちたかった。負けたのは悔しいです」

 時間が制限された中で、20メートルの距離を何回も往復して体力を競うシャトルラン。昨年のオフには母校の桐光学園から測定時に使用する音楽テープを借りてトレーニングを行うなど「予習」はバッチリだった。同じ高卒ルーキーだった07年の田中の97本を大きく上回り、これまで108本だった自己記録も更新したが、背番号に示す通り、こだわりがある「1番」を取ることはできなかった。「初日の自己採点は?」と問われ「50点。100点をつけることはないです」と満足しなかった。

 松井裕にとっては不本意な122本。だが、新人王に向けては「吉兆」といえる数字だ。新人ながらシーズン開幕投手も務めるなどして15勝を挙げ、新人王を獲得した則本も昨年の初日は122本だった。9日に仙台市内の犬鷲寮に入寮した際は、結婚で退寮したその先輩の部屋に入った。これには「運命を感じますね」と白い歯がこぼれた。すでに沖縄・久米島キャンプでは1軍スタートが内定している。アピールを続けて開幕ローテーションに入れば、07年の田中以来となる高卒新人の新人王も夢ではない。

 30メートルの距離でのキャッチボールやウエートも行い、さらに栄養学やメディア対応などの講義も受けた。「緊張はなかった。(キャンプインの)2月1日にブルペンで投げられるように準備したいです」。黄金左腕が順調にプロ第一歩を踏み出した。

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2014年1月13日のニュース