広島 FA&逆指名で低迷も一芸助っ人とドラフト一本釣りに活路

[ 2013年9月26日 07:58 ]

セ・リーグ 広島2-0中日

(9月25日 ナゴヤD)
 広島の長期低迷は1993年のフリーエージェント(FA)と逆指名両制度の導入から始まった。巨人を筆頭に資金力がある球団に有利な仕組みで、親会社を持たず赤字経営が許されない広島には猛烈な逆風となった。江藤、金本、黒田ら投打の軸が次々とFAで流出し、ドラフトではアマ球界トップ選手の獲得が難しくなった。

 球団は外国人、新人獲得の独自戦略で活路を見いだす。松田元オーナーは「上から投げ下ろす球に日本の選手は慣れていない」との理由で長身の外国人投手を優先的に探した。今季は2メートル5のミコライオが抑え、1メートル93のバリントンは先発で活躍。打者は「多少のマイナスは仕方ない」(松田オーナー)と課題の得点力不足を解消したキラ、エルドレッドも守備の難には目をつぶった。

 ドラフトの最上位は、その時の評価が劣っていても単独指名にこだわった。06年の前田健のほか、抽選に戻り、菊池(西武)に集中した09年も今村を一本釣り。苑田聡彦スカウト部長は「(層が薄い)チーム状況を考えるとクジを外したときのリスクは大きい。育てていけば他の1位選手を十分上回れる」と語った。

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2013年9月26日のニュース