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小久保 復帰初日で2000安打達成“史上最大の難産”

<ソ・日>4回2死一塁、2000本安打を放ち、秋山監督とボードを手に喜ぶ小久保

パ・リーグ ソフトバンク0-6日本ハム
(6月24日 ヤフーD)
 ソフトバンクの小久保裕紀内野手(40)が24日、日本ハム戦の4回に中前打を放ち、史上41人目の通算2000安打を達成した。

 5月22日に残り1本としながら、その後、椎間板ヘルニアで出場選手登録を抹消されたが、復帰初戦で見事に大台到達を果たした。王手をかけてから33日での達成は史上最長ブランクで、40歳8カ月での2000安打到達は史上3位の年長記録。度重なる故障を乗り越え、苦節19年目でついに名球会の仲間入りを果たした。

 雌伏の時を越え、ようやくたどり着いた頂に、小久保は感無量の様子だった。「やった。終わった…」。一塁に走りだす瞬間には、もう白い歯がこぼれた。4回2死一塁。ウルフの141キロを中前へ運び、史上41人目の2000安打に到達。一 塁ベース上では、こみ上げる思いに目が潤んだ。

 「3回、2000安打を打った夢を見たけど、どれも違った。夢では三塁線二塁打、左中間二塁打と内野安打だった。長かった。うるっときたね」

 5月22日の広島戦(ヤフードーム)で王手をかけてから33日。柴田勲氏(野球評論家)の9日を上回るプロ野球史上最大の難産だった。同日の試合前に椎間板ヘルニアを発 症。通常の歩行も困難だった。「お客さんが、翌日のチケットを買ってくれていたから」。痛み止めの座薬を入れた23日の同カードは足踏み。25日の阪 神戦(同)に向けブロック注射も打ったが「無理だ」と秋山監督に抹消を勧められた。

 ただ、持ち前のプラス思考でよみがえった。「人は悲劇の主人公を演じるために生きるのではない。自分が主人公。全てプラスに解釈すればいい。人生は思い方次第だと思う」。リハビリでは新たな治療器具と出合った。日本FMT(浮腰式)腰痛治療協会が貸与してくれた腰を浮かせたままストレッチができる「プロテック」は「かなり助かった」と振り返る。約2週間の絶対安静期間中は「頭の勉強をすると割り切った」とメンタル、視力のトレーニングに加え1日3時間、読書に割いていた。

 昨年12月には頸椎(けいつい)ヘルニアの手術を受けた。野球人生8度目だ。「7度は戻れると思った。ただ、あの一度は…」。03年3月のオープン戦(対西武)で右膝前十字じん帯を断裂。母・利子さんには「あかんかもしれへん」とこぼし、引退も頭をよぎった。さらに、選手会長だった小久保は当時の球団幹部と対立。手術費用2000万円を自己負担させられた。ただ、それもプラスだと語る。「あの怒りがあったから治せた。人生に無駄はない。今となっては(当時の幹部にも)感謝だね」。

 試合後、チームメートを集め、わびた。「自分のヒットばかり考えた時期もあった。火曜日(26日)からまた、連続日本一を目指そう」。副主将だった星林高以外は所属全チームで主将を務めた。「プロでは自分のために野球をやる」と考えていたが、ダイエーの先輩・石毛宏典氏に「おまえはリーダーになるんだ。覚悟を持て」と言われ、主将が天職と悟った。そんな小久保でも最優先すべき勝利より、記録が気になるほど重圧と戦っていた。

 「もう一度、小久保裕紀の野球人生を生きろと言われても、あの練習には耐えられんかもしれんね」。多かれ少なかれ、誰しも才能はある。ただ「努力の天才」小久保は、その才能を極限まで引き出し、大台に上り詰めた。

[ 2012年6月25日 06:00 ]

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