「感触悪くなかった」石井、内角直球に復活の兆し

[ 2010年2月8日 19:08 ]

ブルペンで投げ込むヤクルト・石井

 ヤクルトの石井がブルペンに目慣らしに来た宮本のひざ元へ、後ずさりさせる速球を投げ込んだ。左肩痛からの復活に懸ける左腕にとって、それは特別な意味を持つ1球だった。

 今キャンプで初めて右打者を想定して行う投球練習。当初は実際には打者を立たせずに投げる予定だった。それが、急きょ宮本が打席に立った、その初球だった。ボールにはなったが、甘くなることはなかった。
 宮本の冗談めかした言葉に、左腕の復活の兆しもうかがえる。「立派だね、最初から。おれをいたわってよ」。その後は複数回、内角低めいっぱいに決め、今度は宮本も真顔で「ナイスボール」を連発していた。
 3年間、1軍マウンドから遠ざかっても、生命線の球は体に染み付いている。精度はまだ高くない。それでも「肩に負担を掛けないように下半身で投げようと心掛けている」からこそ、この日も初球から投げ損ねることはなかった。
 「初めてでもきちっと投げるのは当たり前だが、感触は悪くなかった」と今後の実戦登板へ自信を深めていた。

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2010年2月8日のニュース