意識改革求める尾花監督「自己犠牲できないと使わん」

[ 2010年1月28日 14:58 ]

自主トレを視察に訪れ、選手と握手する横浜の尾花新監督

 課題を聞かれれば、瞬時に具体的な数字を口にして浮き彫りにする。昨季リーグ最少の四球、盗塁はもちろん、ポジション別失策、バント処理のミスの数まで。横浜の尾花高夫監督は「アナライジングベースボール(分析野球)」による強化策を描き上げている。

 巨人投手コーチ時は「おいしい相手だった」と言う、2年連続最下位球団の再建へ招聘された。4球団でのコーチで培った経験や選手の特徴は、ノートに細かく記入。15日からホテルで短期の“自主トレ”を行うなど、就任後はデータ整理に時間を費やした。
 初指揮となるが、方針は明確。「技術を2割上げ、ミスを2割減らす。チーム力は4割上がる」「7割の凡打をいかにチームのためにつなげられるか」と、選手に目標と課題を伝える。
 「監督の仕事は危機管理プラス三つの『つくり』。チームづくり、試合づくり、人づくり」と話す。選手の身だしなみを整えさせ、グラウンドでも意識改革を求める。「自己犠牲ができないと使わない」と、個の力に頼りがちだったチームに一丸の精神を植え付ける。
 昨季から横浜はフロントの体制を見直し、選手も大量に補強した。「横浜は変わった、ということを見せたい。去年とは違うことをファンに感じてもらわないといけないし、選手もそうならないと」と新指揮官。今年を「改革元年」と位置付けるチームの先導役としてかじを取る。

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2010年1月28日のニュース