投手王国へ！楽天　菊池１位指名を明言

　クライマックスシリーズ（ＣＳ）第２ステージで敗北の地となった北海道からの去り際に朗報が舞い込んだ。楽天の米田球団代表は新千歳空港で報道陣に対応。「国内、米国という中で国内という部分はクリアされた」と菊池の選択に胸をなでおろし、熱烈ラブコールで１位指名を明言した。

　「ぜひ地元でやってほしいとずっと考えていた。地元のフランチャイズプレーヤーとして、ぜひ仙台のマウンドで投げてほしい。１位で行くということはアマ球界のＮｏ・１と評価しているということ。クジを引いたら最大限の誠意を示したい」

　前日、終了したシーズンは球団創設５年目で初めてのＡクラスとなる２位でＣＳ進出を果たした。日本シリーズには手が届かなかったが、第１ステージで連続完投勝利した岩隈、田中に加え永井も自身初の２ケタ勝利をマーク。リーグ最強ともいえる３本柱に、菊池が加われば、常勝軍団への道も開けてくる。しかも、東北出身で、スター性もある。米田球団代表は「背番号、金額も含めて誠意を示したい」と獲得が実現した場合、最高条件を用意する構えだ。

　今季限りで退任した野村監督も菊池には関心を寄せる。球団から名誉家督就任要請とともに永久欠番の申し出を受けた背番号１９を譲る意向を示した。「そんな大した番号じゃないから。もう運は（残って）ないよ」とお決まりの照れ隠しだったが、米田球団代表は「初耳だ。でも、それぐらいの価値が（菊池には）あると思う」と話した。

　ドラフトでは最大９球団による競合が予想されるが、楽天には０６年に田中を引き当てた島田オーナー兼球団社長の強運の“ゴッドハンド”がある。「２年連続で当てた後、２年連続で外している。今年は当たるのではと期待している」と米田球団代表。新生楽天を担う左腕を全力で獲りにいく。