内角攻めて徹底的な鉄平封じがカギだった

[ 2009年10月25日 06:00 ]

 【日本ハム9―4楽天】今シリーズ第3戦まで10打数5安打、打率・500。日本ハムが楽天打線を分断するには、第1戦から第2戦にかけて8打席連続出塁を許した鉄平を封じることが鍵だった。

 藤井―大野のバッテリーは徹底的に内角攻めに出た。第1打席がすべてだ。直球は130キロ台だが、32歳左腕には01年最多勝に輝いた制球力がある。初球に137キロ直球でストライクを取ると、ここから4球連続で懐に投げ込んだ。梨田監督が「ここまでは外の変化球をうまく拾われていた」と振り返るように、第1戦では左腕・林がカーブを右翼席に運ばれた。しかし、4戦目で初めての先発マスクとなった大野は「これまで(内角に)行ってなかったので、1打席目はガッツリいこうと思っていた」とベンチから見た過去3戦のデータを逆利用した。
 この日、3度目の対戦だった5回はわずか1点差。2死二塁で甘いカーブを右翼ポール際へ大飛球されたが、これでもマウンドの藤井は平然としていた。「最初に内角を意識させたから5回の打球も本塁打でなくファウルになった」。この日の鉄平は4打数無安打。初回の残像が天才的な打撃センスを狂わせた。

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2009年10月25日のニュース