さすが実力校!聖望学園が浦学食った!

[ 2009年7月23日 06:00 ]

勝利に沸く聖望学園ナイン

 【埼玉・聖望学園4―3浦和学院】マウンド目がけて聖望学園ナインが一目散に駆け寄ってきた。まるで甲子園出場を決めたかのような喜びよう。無理もない。今春関東王者で、4年連続出場を狙う浦和学院相手の大金星。岡本監督は会心の笑顔でベンチ裏に現れた。

 「(相手は)投手の層が厚いので、汚い言い方になるが捕手を揺さぶった。リードやリードオフ、バスターのしぐさを見せることで、浦学には考えられないようなミスを起こした」
 序盤から仕掛けた。初回に四死球で無死一、二塁として3番・子安のバントを処理した捕手・久保の三塁悪送球を誘って先制点を奪う。さらに3回には2死二、三塁から小島の三ゴロが悪送球を誘って一挙2人が生還した。4点のうち3点までが相手の失策によるもの。出塁すれば走者は大きいリードでけん制。素早いスタートは鍛え抜かれているはずの浦和学院守備陣の焦りを誘った。
 投げてはエース佐藤が9回で10安打を浴びながら3失点完投。ここ10年で6度出場の“牙城”を切り崩した左腕は「めちゃくちゃうれしいです。チームの目標である埼玉制覇に向けて頑張ります」と自信をのぞかせた。
 昨年センバツは剛腕・大塚を擁して準優勝しながら、夏はまさかの初戦敗退で涙をのんだ。「今年は(甲子園に)行けるかも分からんな」と岡本監督。最大の難関を突破して6年ぶりの夏舞台が現実味を帯びてきた。

 <埼玉・浦和学院 猛反撃も及ばず>4年連続出場はならなかった。先発の羽倉が制球に苦しみ、守備の乱れもあって3回途中で降板。聖望学園の足を絡めた攻撃に苦しんだ羽倉は「自分を取り戻せなくなってしまった」と号泣した。中盤以降は2番手投手が踏ん張り、1点差まで追い上げたが及ばず。森監督は「1点ずつ返せたことは頑張ってきた成果」と選手をねぎらった。

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2009年7月23日のニュース