小笠原2号&3号! 弾!弾!ノッてきた

[ 2009年4月9日 06:00 ]

<横・巨>5回無死、小笠原道大は右越えソロを放つ

 【巨人12―1横浜】巨人・小笠原が待ったをかけた。初回1死二塁。2―2と追い込まれていた。工藤の長い間合いを嫌い、打席を外した。直後、内角直球を振り抜き右中間席中段に運んだ。

 「一回外して集中した。追い込まれていたけど、うまく反応できた。いろんな球に対応できるようにしていた」
 5回の第3打席では低めのスライダーをスタンドまで運び「うまく我慢して打てた」。今季初の2本塁打で3打点。チームを5割復帰に導いた。
 世界一となったWBCでは、全9試合に出場し32打数8安打。放った安打はすべて単打だった。開幕後は5試合で4安打。そのうち、3本が本塁打となった。つなぎの打撃からフルスイングへ、スイッチは切り替わった。WBCでの経験は自らの成長につながっていた。
 初対戦が続く国際大会では、打席でのスタンスを投手の左右で微妙に変えていた。右投手にはクローズ気味、左投手にはスクエアに構えた。軌道の分からない投手に対し、最も球が見やすい立ち位置を模索した結果だった。篠塚打撃コーチは「あの緊迫した試合で何か感じることがあったんだろうね。あれだけの選手でもね」と感心した。
 左腕・工藤に対してはクローズ気味に立っていた。昨年はカーブを本塁打した。この日は直球とスライダー。軌道はインプットされていた。スクエアに構えることはなかった。
 昨年に続き横浜での試合は球場近くに宿泊する。前夜は裏方さんと焼き肉を平らげ、この日に備えていた。2本塁打で通算1677安打。原監督の通算安打を2本上回り「励みになります」。指揮官は「WBCでも非常に良かった。コンディションという点で多少の疲労はあったと思う。きょうを境に上げ潮になる」と目を細めた。
 チームは今季最多の13安打12得点で2連勝。それでも小笠原は浮かれることはなかった。「シーズンは始まったばかり。これから先、何が起こるか分からない。集中していきたい」。いつものセリフを決め、次戦に目を向けた。

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2009年4月9日のニュース