侍ジャパンに岩田が追加召集!

[ 2009年1月10日 06:00 ]

WBC日本代表への追加招集が決まった岩田稔

 “34人目の侍”が決まった。今年3月に開催される第2回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)のスタッフ会議が9日、都内で行われ、阪神・岩田稔投手(25)が新たに代表候補メンバー入りすることが決定した。ドジャース・黒田博樹投手(33)の辞退に伴う措置で、手薄だった左の中継ぎを強化。岩田が加わった34人で、来月15日からの宮崎合宿に臨むことになった。

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 年が改まり、東京ラウンドまで残り2カ月を切った中で開かれたスタッフ会議。「いよいよWBCイヤーになったね」。会議後、笑顔でそう切り出した原監督が、1人の投手の名前を口にした。「黒田投手の辞退は非常に残念だが、侍ジャパンは前に進まないといけない。やはり(残り)1人が必要。阪神の岩田投手に入ってもらって、そして支えてもらうと決めました」。阪神の4年目左腕。昨年10勝を挙げてブレークした25歳を“34人目の侍”に指名した。

 スタッフからの強い要望を受けての人選だった。黒田の辞退に伴い、山田、与田両投手コーチから「左がもう1枚欲しい」と伝えられた。この日の会議で最終的に決定。その場で阪神球団、本人にも連絡を取り、快諾を得たという。原監督は「潜在能力のある、発展途上の投手。2月15日からのキャンプで、ぜひ力を見てみたい。それが候補になった一番の理由」と大きな期待を寄せた。

 昨年12月15日に発表された候補メンバーの投手16人のうち、左腕はわずかに4人。特に中継ぎは山口(巨人)の1人だけと、バランス面での不安も指摘されていた。それだけに貴重な存在ともいえる岩田について、山田投手コーチは「あのカーブ、スライダーはなかなか投げられるもんじゃない。ああいう生きのいい投手が入ってくると刺激になる」と話した。1型糖尿病のためインスリン注射を欠かせないが、主治医らと相談しながら代表では中継ぎとして起用したい方針だ。

 「今は仕込み、準備段階だけど、確実に組み立て作業はできている。野球界にとっていい1年にしましょう」と原監督。夜には都内で巨人・滝鼻オーナーらと中華料理を共にして激励された。初戦の3・5中国戦まで残り54日。侍ジャパンは着実に前に進んでいる。

 ≪岩田「大変名誉なこと」≫代表候補入りを伝え聞いた岩田は、球団広報を通じて「突然の招集で驚いていますが、大変名誉なこと」とコメント。喜びを表した。現在は鹿児島県内でソフトバンク・杉内らと自主トレ中。同じ左腕で、この日を境に代表候補仲間ともなった。来月15日からの宮崎合宿に向け「チャンスをいただいたからには、最終メンバーに選ばれるよう頑張ります」と意気込みを見せた。

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2009年1月10日のニュース