松坂 西武キャンプ全メニュー消化宣言

[ 2009年1月10日 06:00 ]

松坂大輔(左)と涌井秀章は、西武ドームを背に並んでランニング

 レッドソックスの松坂大輔投手(28)が9日、参加予定の西武・南郷キャンプでのフルメニュー消化を宣言した。古巣の西武第2球場で西武・涌井と約2時間練習。例年よりも早い仕上がりを披露すると、1月中のブルペン入りも含め超ハイペース調整を行う考えを示した。すべてはエースとして侍ジャパンを連覇に導くため。松坂が3月に向けてフルスロットルで準備する。

【松坂ジャージ


 WBC連覇への強い思いが、顔つきに言葉にあふれていた。気温3度と震えるほどの寒さも関係ない。室内で涌井相手に切れのあるボールを投げ込んだ松坂は、例年よりも断然早い仕上がり状態を披露した。今後も超ハイペースで調整。2月1日から参加予定の南郷キャンプではフルメニュー消化を宣言した。

 「(キャンプは)1人でやればと言われたけど、それでは申し訳ない。1日は長いけど朝ウエートトレーニングをしてフルでやるつもり。できる限りの努力をして(3月に)間に合わせたい」

 万全な状態で3月を迎えるための青写真は描かれている。最近2年間はキャンプ開始となる2月中旬にブルペン投球を開始し、2月末に実戦という流れだった。しかし「オープン戦と訳が違う。当然ペースを上げないといけないし、同じペースなら間に合わない」と現段階では1月中に2、3度ブルペン入りする予定。当然キャンプも初日からプルペンで投げ、第2クール終盤の2月11日前後には紅白戦で登板。日本代表の宮崎合宿が始まる同15日には「いつでも投げられる状態にしておきたい」と言う。

 レッドソックスより約20日早いペースでの調整。エースの自覚がそうさせている。前回の06年にもキャンプ初日から飛ばしたが、本番となる台湾戦の3日前の巨人戦で“緊急調整登板”するほど手応えはなかった。「前回はぎりぎり間に合った。やっぱり焦りはあるし、なるべく不安を取り除きたい」。同じ過ちを繰り返さないため、今回は昨年11月から早めに練習を再開。米ボストンに滞在していた12月上旬には70~80メートルの遠投を行い、現在は「100メートル投げられるか投げられないぐらい。例年より肩の状態はいい。思ったよりブルペンに早く入れる」と自信ものぞかせた。

 今後は2月の西武キャンプ合流に向け全開で調整する。「(ファンも自分も)ときめくようなことを多く起こしたい」。侍ジャパンを頂点に。松坂の新たな挑戦が始まった。

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2009年1月10日のニュース