3夜連続サヨナラの虎!今岡、押し出しV四球

[ 2008年9月12日 06:00 ]

9回、サヨナラの押し出し四球を選び、ナインの手荒い祝福を受ける今岡

 【阪神5―4ヤクルト】ただいま!そしてサヨナラ~!阪神は11日のヤクルト戦で3試合連続サヨナラ勝ち。優勝マジックを17に減らした。2点を追う9回に3連続長打で追いつき、1死満塁から、この日、約4カ月ぶりの1軍復帰を果たし、3番に起用された今岡誠内野手(34)が押し出し四球を選んで決勝点を奪った。今岡は初回にも2ラン。頼もしい男の復活で猛虎がVへ加速した。

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 9回に2点差をひっくり返してチーム6年ぶりの3試合連続サヨナラ勝ち。9日は矢野のソロ。10日は葛城の押し出し四球。この夜は1軍復帰したばかりの今岡が押し出し四球。岡田監督も「最後まであきらめずにやった結果」と喜んだ。
 この2試合、阪神の得点は初回と9回だけ。この日も初回以降は得点がなく9回は異様な熱気に包まれていた。そして先頭の桧山から葛城、矢野と3連続長打で同点。1死満塁から今岡がストレートの四球を選んだ。
 「ホンマに夢のようですね」。お立ち台で満面の笑みを浮かべた。打撃不振で2軍に降格したのが5月25日。そこから約4カ月間も1軍に上がれなかった。心の支えとなったのは開幕直後に自宅へ届いた1本のバットだ。送り主は左ひざの手術から復帰を目指すPL学園の先輩・清原(オリックス)。バットには「自分を信じて信じて信じ抜け。肩の力を抜いてリラックスしてやれ」と直筆メッセージがつづられていた。「清原さんも厳しいリハビリをされている。そんな大変な時にメッセージをいただいた。オレは何をやっとるんやと思いました」
 炎天下で白球を追いかけて顔や首筋はすっかり日に焼けた。頭髪も丸刈りにして出直しのチャンスを待った。この日も2軍の鳴尾浜球場からスタート。ところが、関本の右ひじ故障もあって練習中に岡田監督から1軍昇格の電話をもらった。いきなり3番の期待に応えて初回には左翼席へ5月6日の巨人戦以来となる同点2ランを放った。
 この日は34歳の誕生日。「家族で誕生会を開く予定だった」と言う。予定変更となったが、甲子園を埋めたファンからの祝福が待っていた。「きょうで終わったらダメなんで」と今岡。03年首位打者、05年は打点王。最近2度の優勝は今岡が引っ張ってきた。頼もしい男の復活。ラストスパートの態勢は整った。
 

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2008年9月12日のニュース