松井秀 積極打法で2安打、13点大勝

[ 2008年6月17日 06:00 ]

アストロズ戦の3回、左中間二塁打を放つヤンキース・松井秀

 【ヤンキース13―0アストロズ】ヤンキースの松井秀喜外野手(34)が15日(日本時間16日)、アストロズ戦に「3番・左翼」で出場し、2安打1打点の活躍。13―0の大勝を呼び込んだ。3回に左中間二塁打を放ち先制のホームを踏むと、6回にはダメ押しの中前適時打を放った。前日はスタメンを外されたが、初球を積極的にとらえた2安打で好調ぶりを見せつけ、敵地での同一カード3連勝スイープに貢献した。

 今季最多得点差の圧勝劇はゴジラのバットから始まった。3回2死、松井が初対決のオズワルトの初球148キロを左中間へ運ぶ二塁打。この一撃で04、05年に2年連続で20勝を挙げているア軍のエース右腕のリズムが崩れる。3連続四球と、カノの三塁内野安打で一気に3点を奪取。ポサダの押し出し四球で先制のホームを踏んだ松井は「球に力はあるし、迫力があった。でもきょうはうまく打てた」と自賛した。
 6回にはライトから7点目のダメ押し中前打を放った。今季2試合目となる3番の重責を果たし敵地での3連勝スイープと今季最多の貯金4に貢献。前カードからの敵地4連勝に「なかなかないこと。勢いにつなげたい」と手応えを口にした。
 価値ある2安打は、ともに初球をとらえた。本来は打席で甘い球をじっくり待つタイプ。実は積極的に打っても結果を残している。今季の初球の打率は・450。通算でも・383と得意にしている。本人も初球の甘い球を仕留められるかをバロメーターにしており「打撃に関しては問題ない」と自信を見せた。
 大勝の一方で、同じアジアの台湾出身のエース・王建民(ワン・チェンミン)が走塁で右足部を痛め一時離脱が濃厚となった。6ゲーム差の首位レッドソックスを追いかけるチームには大きな痛手だが「軽いといいけど心配ですね。代わりが誰かは分からないけど、きょうみたいな攻撃ができればいい」とバットでカバーすることを誓った。
 米国時間の父の日で、左腕に青いリストバンドを巻いた。例年、父・昌雄さんに贈り物はしてこなかったが「(今年は)オレの知らないところで贈ってるのかもしれないね」と勝って気分良く新妻の待つニューヨークへ戻った。ようやく始まったヤ軍の6月反攻、その中心に背番号55がいる。

続きを表示

2008年6月17日のニュース