同点だ!サヨナラだ!ノリが獅子狩り弾!

[ 2008年6月17日 22:25 ]

 【中5―4西】中日が今季3度目のサヨナラ勝ち。4―4の9回2死から、7回に同点2ランを放った中村紀が、左翼に2打席連続となる殊勲の本塁打を打った。9回を抑えた岩瀬が2勝目。西武は今季初の3連敗。継投でリードを守りきれなかった。

 ≪“不敗神話”も続く≫打球の行方を見送るまでもない。完ぺきにとらえた打球は、大きな弧を描いて左翼後方の席で弾んだ。金沢の夜空の下、主役となった中日の中村紀が堂々とダイヤモンドを回った。
 独り舞台と言っていいだろう。2点を追う7回は2死一塁で、大沼の外角直球を流し打って右翼場外まで飛ばし、一気に同点。4―4のまま迎えた9回の打席では「コントロールがいい投手なので、甘い球が来たら思い切っていこうと思っていた」。カウント1―3から、狙い通りに岡本真の変化球を振り抜いた。
 サヨナラ本塁打は通算9本目。王貞治・現ソフトバンク監督らを抜き、清原(オリックス)の12、野村克也・現楽天監督の11に続く単独3位に。勝負強い精神力を証明する数字だが「長くやりゃあ、いいことある。勝つことに意義がある」と丸刈り頭の34歳はチームへの貢献を何より喜ぶ。
 中村紀に本塁打が出た試合は勝つという、昨季途中から続くチームの“不敗神話”も15試合に伸び「続けたで!」と胸を張って満足そうな笑み。井端の離脱や交流戦の低迷といった暗い話題をひとまず忘れさせる、華々しい幕切れだった。

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2008年6月17日のニュース