Wow!福留 初4番で3安打2打点

[ 2008年5月5日 06:00 ]

<カージナルス・カブス>7回、この日2打点目となるタイムリーツーベースを左中間に放つ福留

 大リーグは3日(日本時間4日)、各地で15試合が行われ、先発出場した日本人野手7人全員がマルチ安打をマーク。1日の日本人合計安打記録も更新した。特に、メジャー初の4番・右翼に座ったカブスの福留孝介外野手(31)は、カージナルス戦で先制打を含む5打数3安打、2打点と活躍。また、ヤンキースの松井秀喜外野手(33)がマリナーズ戦に4番・DHで出場し、史上初めて日本人選手2人が同日に4番を務めた。

 【カブス9-3カージナルス】4番という重責も、カブス・福留には大した問題ではなさそうだ。先制打を含む3安打2打点。鮮烈なデビューを飾りながら、試合後は「打順は関係ないでしょ。(何番でも)やり方は変えない。まあ良かったと思いますよ」と平然としていた。

 前日、左手首に死球を受けたラミレス欠場に伴っての打順繰り上げ。普段通り5番と思い込んでいた福留は試合前に打順を知ると驚きを隠せなかった。「Wow(すげーな)」と冷やかすナインにも苦笑いで応えるしかなかったが、試合でやることは変わらなかった。

 最大の見せ場は0―0で迎えた4回1死一、三塁だ。2球で追い込まれながら、ローシュが投じた3球目は2球目と同じ内角スライダー。同じ軌道で来た球を見逃さず、右翼フェンス直撃の先制二塁打を放った。この一打で火がついた打線はこの回一挙6点。7回にも貴重な適時二塁打を放った福留に、ピネラ監督は「4番でいい仕事をした。どの打順に置いても同じスタイルで打てる」と感心しきりだった。

 もはやカブスに欠かせない存在だ。この日行われた米競馬の3冠レース第1戦「ケンタッキー・ダービー」のチーム内勝ち馬予想に誘われて参加するなど驚くほど溶け込んでいる。一方で今回の遠征にはシカゴの日系スーパーで購入した映画「ミナミの帝王」を持参。英語に囲まれた気の抜けない生活の中で、息抜きも忘れない。

 ラミレスが近日中に復帰する予定のため、新オーダーは一時的な“場所”。それでも地区首位攻防戦で、チームの連敗を止める原動力となったのは大リーグ史上4人目の「日本人4番打者」だった。

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2008年5月5日のニュース